交流分析＊対話分析
事例 恋人との関係に悩む フウカさん
フウカさんは、現在32歳。半年後に結婚式を控えていて現在彼氏と同棲中ですが、フウカさんは最近、彼氏との喧嘩が増えてきて結婚しても大丈夫なのかという不安を抱えています。
口論の原因は、彼が何気なく質問してきたり話しかけてくる内容に、フウカさんがイライラしてしまうこと。彼の何気ない言葉の背景に、嫌味が隠されていないかと疑ってしまうことがあり、その不快感が彼にも伝わり、結果的に口論になってしまうようです。
やり取り
私「フウカさんと彼のコミュニケーションがどのようなものなのか、もう少し詳しく知りたいので、最近あった彼との喧嘩がどのようなものだったか、教えてください。」
フウカさん「はい。昨日の夜なんですけど…。昨日の夜は、友人と久しぶりに飲みに行く日だったんです。それで、出かける準備をしていると、ちょうど彼が帰ってきて「何時に帰るの？」って言われて、すごく腹が立って…。」
私「腹が立ったわけですね。」
フウカさん「はい。だって、久しぶりに友人と飲みに行くので、とても楽しみにしていたんです。彼も夜出かけることを知っていたのに「何時に帰ってくるのか？」だなんて…。束縛されているみたいで、すごく嫌な気分になりました。」
私「そうでしたか。
それでフウカさんはどのように返されたのですか？」
フウカさん「何時に帰っても、あなたに文句を言われたくないって言いました。」
私「それで彼はどう言いましたか？」
フウカさん「「その言い方はなんだ？」って怒っていました。だから、私はこれ以上話しても喧嘩が酷くなるだけなので、家を出たんです。」
私「そうでしたか…。それは、会話がクロスしていますね…。」
フウカさん「会話がクロスですか？」
私「はい。昨夜の喧嘩のもとになった、彼の「何時に帰るの？」という語りかけは、現実的なＡ(成人的な意見)からの投げかけだったのですが、フウカさんはP(親的な関わり)で返しています。」
フウカさん「あぁ…。そうですね…。」
私「円滑なコミュニケーションは、クロスせず並行に投げ合うこと。
つまり、彼の「何時に帰るの？」という質問に対してフウカさんが「0時には帰るね。」とか「何時になるかわからないから、先に寝てて。」とＡ(成人的な意見)で返せば、もしかしたら喧嘩にならなかったかもしれないですね。」
フウカさん「確かに…。」