里山暖話・第三回「煙突の深い話」
第一回目は「メンテナンスの重要性」、第二回目は「薪の乾燥の話」ときて、この第三回目こそが「最もみなさん皆さんにお伝えしたかった講義」でした!
正直、過去の2回は「今回の講義をわかり易くするための前説」だったと言っても過言ではないくらい、この日の為に慎重に時間をかけて積み上げてきたのです。
私が最も伝えたかったこと、それは「煙突のチョイスがいかに重要か」ということ。
快適な薪ストーブライフは「薪の乾燥程度」がその成否を決定しますが、安心・安全な薪ストーブライフを担保するのはズバリ「煙突の性能」です。
この業界に深く長く関わるほどに、煙突のことを軽視しているユーザーさんがあまりにも多い事に心底「危機感」を抱いていました。
少し想像力を働かせれば、毎年なにがしかのメンテナンスが必要だということは判りそうなものだと思うのですが、楽観的に都合よく解釈することが常態化してしまうと、ある日突然、思わぬ災難に見舞われてしまう可能性があることを「ちゃんと」知ってもらいたかったのです。
前回までは幸喜山荘を利用していましたが、今回からはお隣の「森もりホール」に会場を移しました。開催時間も前回までの11時~13時を改め13時~15時としました。
今までは昼食時間が重なっていたので講義に充分な時間を割けませんでしたが、これで休憩をはさんで2時間しっかり対話が出来る環境が揃いました。
森もりホールには、過去に私が何度もイベントで使わせていただいたクッキングストーブ、バーモントキャスティングス社の「ドミノ8」が設置されています。
里山暖話全八回の中には薪ストーブクッキングの回もありますので、きっと大活躍してくれることと思います。
初めて見る高性能クッキングストーブの格好良さに、皆さんビックリされるのではないでしょうか(笑)
里山スタッフの村上さんの挨拶から本日の講義がスタートしました。
この日は特別に、翌日から始まるジビエフェアを一日前倒しして「シカ肉を使ったコロッケ=シカッけ」を希望者に販売して貰いました。
クセがなく美味しいシカ肉がもっと普及すれば良いのにと思います。
今回の参加人数は24名とのことでした。有難い事に第一回から皆勤賞で来て頂いている方がほとんどです。今回はかなり専門的な話でしたが、過去2回の講義を聴いて頂いているためにきちんと理解していただいているのが話していても判ります。
スライドとイラストを使った講義です。私も三回目にしてようやく慣れてきました。
会場のキャパシティとご来場頂いた人数が丁度良く、薪ストー部員みなさん全員の顔が見渡せて、こちらの声も良く届いていたと感じました。
非接触型のレーザー温度計を使って、煙突高さによる煙突の表面温度の違いを確認いただきました。シングル煙突の放熱がいかに多いか(裏返すと煙突内部がいかに冷やされやすいか)を実感いただけたと思います。
断熱二重煙突の重要性は今までにも機会があるごとにお話しさせていただいていましたが、今回が最も「伝わった」感覚がありました。
恒例の質問タイムも大盛況で、今回もアッという間の2時間でした。
回を重ねるごとに皆さんとの距離が縮まっていくのを感じます。
本日の学びを活かして、末永く安心&安全の薪ストーブライフを送っていただけるよう、心から願っています。