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カウンセリングルーム 風和利

交流分析*時間の構造化

2020.01.20 02:55

時間の構造化は、問題に苦しみ、身動きが取れない方の行動変容を促す手法です。


事例 職場の人間関係に溶け込めない マミさん

マミさんは、新しい職場の人間関係に馴染めず、仕事を続けるかどうかを悩んでいます。

マミさんは化粧品の営業の仕事をしていて、今の支店を立て直すために異動を命じられました。今の職場は、人間関係が悪いと、上司から聞いていました。実際に異動してわかったことは、社員同士が互いの足の引っ張り合いをしていて、新しいメンバーはすぐに辞めてしまう状況で、かなり深刻な問題を抱えていることがわかりました。


やり取り

私「これから問題に取り組むために、時間の構造化を考えていきます。

私たち人間は、①物理的・身体的にはそこにいても、他者との関わりを持たない「引きこもり」②自己紹介や挨拶など、社交的なやり取りを行う「儀式」③軽い表面的な会話を交わす「暇つぶし」④目標達成に向けてどう動くかを話し合う「活動」⑤相手を思い通りに操作しようとする、不快感を生じさせる対話「ゲーム」⑥お互いの存在や価値観を承認し合う対話「親密さ」という6つの対話を用いて他者と関わっています。」


マミさん「そうなんですね。」


私「ここでマミさんににお聴きしたいのですが、

この6つの対話にそれぞれどれくらいの時間を費やしていますか?パーセンテージで良いので、表してください。」


マミさん「そうですね。私が一番用いている対話は、⑤ゲームですね。60%。その次が、怒って①引きこもり20%。その次が、業務的な②儀式10%でしょうか?あと、1対1で話ができる時には③暇つぶしの会話ができることもあります。10%くらいですかね…。」


私「では、マミさんの理想のパーセンテージを、円グラフで書いてみましょう。」


マミさん「④活動50%⑥親密さ30%②儀式10%③暇つぶし10%ですかね…。」


私「それでは、

来週からこのパーセンテージで動くために、マミさんにできることはなんでしょうか?5つくらい考えてみましょう。」


マミさん「はい…。①黙って怒っている引きこもりの時間を、活動の時間に変える。自分から売上について語りかける…。②ゲームの時間を減らすために、相手を変えようとしない…。③飲みに誘ってみんなと親密な時間を作れるように動く。…3つしか浮かびません。」


私「3つで良いですよ♪それでは、その3つを意識して、来週1週間過ごしてみましょう♪」


マミさんは、少しずつご自身がどのように行動したらいいのか気付き始めていますね!このように時間の構造化を進めていきます。