感心がたくさんより感動がたくさんの活動
ボランティアをすすめていくなかで、避けて通れない「子どもたちがふざけてしまう問題」。
「もっとちゃんとしてほしい」「もじもじしないで姿勢良く!」「ダラダラしないで!」
見ているママたちがヤキモキする場面も、確かにあります。
次の活動は、12月2日にデイサービスを訪問することが決まりました。 そこに向けて、一緒に活動している友人が参加してくれているママ仲間にとてもいいメールを送ってくれたので、抜粋&転載しようと思います。
『子ども達がふざけることに関しては…もちろん、ちゃんとできるのが一番良いのだけど、親に叱られ無理やりちゃんとするのも、このボランティア活動では違うのかなと思っています。
子どもが自主的にちゃんとしたいって思えるようになっていって欲しいなって。
少なくとも練習の時より本番ではちゃんとできているし、それに磨きがかかっていくと良いなぁと。
前回の振り返りの時にも、ふざけていた、声が小さかったなどと話してくれていたので、次は気付いた時に注意してあげてと伝えました。
上手くできたから成功!ではなくて、皆んなが笑顔になれたから大成功!!と思える活動になればと思っています。 』
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先日、勤務先の中学校の合唱コンクールがありました。 生徒たちの姿勢の良さ、揃ったお辞儀、一糸乱れぬ整列などを見て、感心しました。
でも、不思議なことに、感心はするけれど、感動にはつながりませんでした。 本当に心に響いて感動するのは、「いつもは相談室でダラダラ過ごすこともある生徒が、緊張しながらも大きな口を開けて必死で歌っている姿」だったり、歌っている子どもたちの表情が真剣で、「うわ、すごい真剣に一生懸命歌ってる。今、この子の120%が出てる」と伝わってくる姿なのです。
感心することと感動することはイコールじゃない。
運動会でかけっこで転んで、悔しさに顔が歪みながらも一生懸命ゴールする子どもたちの姿に涙が出たり、みんなが一生懸命声を張り上げる合唱に感動するのも、その子どもたちが「一生懸命」だからです。
つまり人を感動させるのは、相手の「本気」なんです。
周りの大人に注意されて、叱られて子どもたちの心に芽生えてくるのは「やらされ感」です。
「やらされ感」を感じながら、人は「本気」にはなれないんじゃないかなと思います。
「一生懸命やればいいってものじゃない」とか、「やはり結果がでないと、いくら一所懸命やったと言ったって」という世界は確かにあります。特に大人になればそんなことばかり言われたりします。
でも、だからこそ。
私たちのボランティア活動は、子どもたちの「またやりたい!」「喜んでもらいたい!」「役に立ちたい!」という心を育てていきたいと思います。
そして、子どもたちがそう感じるために必要なことは、例えば服装や立ち方を厳しく注意されるより、達成感や充実感、一体感を感じることかなと思っています。
これが私たちの活動の軸となる考え方だなって友人のメールを見て感じました。
軸を決めるって難しいですけど。。ね。
子育ての軸も同じだなあと感じます。 「私の子育てのめざすところ」の軸はなんなのか。
立ち返るポイントをいつも決めておくことにしています。
多数決の原理に、自分の軸がブレて流されたりしないように。
(ま、流されたらまた戻ってくればいいだけの話ですけれどね。私もいつも漂流しては戻ってきます。多分、錨がちゃんと海底につながっている舟のようなイメージなら、どんな嵐が来て舟が揺れてときどき水が入っても、それで大丈夫なんだと思います。)
子どもたちの「本気」を引き出す場作り。
これからも頑張っていきたいです。