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Michiko en México

メキシコのクリスマスと正月

2020.01.22 02:00

こんにちは。早速前回挙げたテーマの一つ、メキシコのクリスマスと正月についてみていきましょう。メキシコは約90%がカトリックのキリスト教の国です。なのでクリスマスは1年でも一番大事なイベントだと言われています。


基本的に日本と同じで、クリスマスツリーを飾り、家をデコレーションして、子どもたちはサンタさんからのクリスマスプレゼントを楽しみに過ごします。しかしながら、日本にはない特徴もあるので、そこを中心に紹介していきます。


1.パーティばっかり!?

 メキシコでは12月になると、クリスマスパーティをしようと言う話が出てきます。メキシコで 

 はPosada(ポサダ)と言います。みんなで集まってわいわいするっていう普段のパーティとあまり 

 変わりませんが、クリスマスパーティと称するものはPosadaという名称に変わります。

 友人同士、家族はもちろん所属会社が全従業員向けに開催する大規模なものもあります。私の勤 

 めているところでは、今年はPosadaがありませんでしたが(メキシコ人従業員は文句ぶーぶー。

 笑)、全従業員にクリスマスプレゼントとして毛布を配布していました。


 Posadaの内容としては、お酒を飲み、音楽をかけて踊り、料理やケーキを食べると基本的には普段

 と変わりませんが、普段はやらないこともします。それはPiñata(ピニャータ)という、様々な形やキ

 ャラクターを模した紙製の大きな人形を吊るし、棒で叩き壊すのです。誕生日には必ずと言ってい

 いほど行います。


 こちらがピニャータ屋さん

 ピニャータが登場すると子どもたちは大喜び。自分な好きなキャラクターのピニャータに喜んだあ

 と、容赦なくぶったたきます(笑) 終わったころには見るも無残な姿です(笑) この人形の中にお菓

 子を詰めて叩き割ります。お菓子がボロボロと落ちてくると、みんな今まで見たこともないような

 速さで回収します。いい年した大人同士でも必死におかしを奪い合います。恥ずかしさなんてもの

 は、微塵もありません。大人になっても全力で楽しむのです。素晴らしいです。私も何回もやった

 ことがありますが、思っている以上に楽しいです。


 料理に関しても普段通りのパーティのような食事が出ると思います。私はメキシコ北部にいるので

 Posadaもバーべーキューです。ほかの地域でのPosadaには行ったことがないのでわかりません。


2.クリスマスツリーは本物の木!?

 これはメキシコに限ったことではないですがクリスマスツリーとして、本物の木がスーパーなどで

 売っています。値段は質やサイズによってピンキリですが安いものは数千円で買えてしまいます。

 他にも自宅の庭の木をデコレーションしてクリスマスツリーにしている家庭もちらほらあります。


 伝統的には子どもたちはReyes Magos(レジェス・マゴス/東方の3賢者)宛に手紙を書きツリーに置

 きます。サンタさんではなくReyes Magosが1月6日にプレゼント持ってきてくれます。しかしなが

 ら、近年は12月25日にサンタさんからのプレゼントいう形で普通にクリスマスプレゼントを渡す家

 庭も多いです。まぁ、渡すというより、ツリーの下に置いてあります。子どもたちの中には待ちき

 れなくてクリスマスより前に1個だけ開けていい?という子もいるとかいないとか。。


3.クリスマスは何するの?

 クリスマスにあたる12月25日は家族や親戚で集まり、豪華な食事を食べます。ここぞばかりに大量

 に作るので次の日も同じもの食べることが多いです。12月24日から集まり始める家庭もあり、敬虔

 な人はミサに出掛けたりもします。


 12月25日は国の正式な祝日です。この日は会社、学校、レストラン、公共交通機関、スーパーまで

 も休みます。私はこの日に仕事があり出社したのですが、会社には見事に人はいなく、お昼ごはん

 もメキシコ人スタッフが必死に開いているお店を探してくれました。結局Pizza Hutのピザになりま

 した。この日はみんな家で過ごすので人通りもほとんどありません。


4.年越しはどう過ごすの?

 メキシコでは年末も家族で過ごすことが大半です。この時に里帰りをしたり、旅行に行く人もいま

 す。なので道は大渋滞、チケットの値段は高く、1ケ月前には年末のバスのチケットが売り切れてし

 まっているなんてこともあります。12月26日からはお店やレストランは普通に開いています。短時

 間営業してるところもありますが、働く人は普通に働きます。


 12月31日は再び家族で集まり、わいわい騒ぎながら年越しを待ちます。私は一昨年の年越しは上司

 の家でバーベキューをして、日本の家族に新年の挨拶をするため、酔っぱらって電話をかけました

 (笑) 上司は同じことを繰り返し話していました(笑) 新年を迎えると至る所で花火が上がります。

 色々なところで上げすぎて、うるさいくらいです。新年の花火ならいいけれど、レイノサで何でも

 ない時に花火なんて上げたら銃声かと思われてしまいそうです(笑)



 このように基本的に常にワイワイしていますが、伝統的な文化もあります。12時の鐘に合わせて、

 願いを込めながらブドウを12粒食べます。スペインにも同じ文化があります。私はやったことがな

 いですが、鐘のペースもそこそこ早く12粒食べきるのはなかなかしんどいそうです。そして12個も

 願いを見つけなきゃいけないっていうのもしんどそうです(笑) ブドウが12粒である意味は1年の月

 の数(12)です。1粒ごとにその月のお願いをするらしいです。


 そしてこの日は、翌年に恵まれたいことの願掛けもします。願掛けは下着の色で行います。例えば

 赤=愛情、黄色=お金等です。自分が翌年恵まれたいものに対応する色の下着を履きます。この時

 期になるとスーパーや露店(普段から露店でも下着は売られている)には大量の下着(主にパンツ)が並

 びます。赤や黄色が多いです。みんな愛とお金に飢えているのか?(笑) この文化はメキシコだけで

 なく多くのラテンアメリカの国にあります。色の意味は各国で少しずつ変わってくることもありま

 す。この日だけは男性が女性に下着の色を聞いても怒られないのでしょうか?(笑)


5.お正月はあるの?

 メキシコは1月1日も国が定めた休日です。この日も多くのお店が閉まっています。この日はゆっく

 りと、もしくは2日酔いと戦いながら過ごします。そして、翌日1月2日から仕事が始まることが多

 いですので、日本のようなゆっくりとしたお正月感はありません。


6.Reyes Magos(東方の三賢者)の日

 Reyes de Magos(東方の三賢者)の日は、イエスと三人の博士が出会った日を祝した公現節です。

 伝統的にはクリスマス期間が始まった頃に、子どもたちがクリスマスツリーに賢者たちへ宛てた手

 紙(プレゼントで欲しいもの)をあらかじめ置いておくと、1月6日の朝にそのリクエスト通りのプ

 レゼントがツリーの下に置かれているという日です。プレゼントに加えてPan de rosca(パン・デ・

 ロスカ)という輪っかになった大きなパンをみんなで切り分けます。


 Pan de roscaはこんなパンです。

 ただみんなで切り分けるのではありません。このパンの中にはイエスの子どもの頃と言う小さな人

 形が入っています。


パンの中の人形

 これが当たるとTamales(タマレス)という、トウモロコシの粉を蒸して作ったメキシコのちまきのよ

 うなもの、を2月2日にみんなにおごらなくてはなりません。これもあってか、切り分けると「小さ

 いぞー(笑)」とか「もっといけ!!」とかみんなできゃっきゃしながら分け合います。


ちなみにTamalesはこんな感じのもです。いろいろな種類があります。

 しかし、Tamalesをおごるから罰ゲームと言うわけではなく、人形が当たった人はその年は幸運に

 恵まれると言われています。私も何回もやっていますが、毎年必ず当たります(笑) パンは菓子パ

 ンで結構甘いですが、おいしいです。


7.クリスマスツリーはいつ片付けるの?

 1月6日のReyes Magosの日でクリスマスから始まった年末年始のイベントは人通り終了です。しか

 し、クリスマスツリーはまだ健在です(笑) 一般的には1月半ばくらいまでツリーを出しています

 が、昨日病院に行ったら(詳しくは別の記事で)、まだツリーが飾ってありました。よく「メキシコ

 はいつまでツリー飾るの?」と聞かれますが、私は「気が向いたとき」と答えています。


以上がだいたいのメキシコのクリスマスと新年の様子です。現在1月21日ですが、まだツリーは見かけます(笑)


次回は

・プエブラ旅行記

・バルキリコ旅行記

・病院行った話

・優先ビザの取得法

・通訳としての働き方


上記のテーマのどれかになると思います。ではまた会いましょう。