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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

インディオの使徒11-自然奴隷説との対決

2020.01.22 02:13

植民地側の抵抗はあるものの、思想的にはラス・カサスら人文主義派が有利となっていた。しかしここにその反論が出てきた、フワン・ヒメス・デ・セプールベダからである。名高いアリストテレス学者であったセブールベダは、主に「自然奴隷説」を主張した。

自然奴隷説は、野蛮な人間は文明的な人間に服従し、文明的になるべきという思想で、アリストテレスから形を変えて、今日まで続いている。1450年7月7日、国王カルロス1世は、新しい植民地政策の審議会を開催したが、ここで2人は対決することになり、その地をとって「バリャドリード論戦」と呼ばれる。

「自然奴隷説」に対して、ラス・カサスは、アメリカ先住民は、決して文化を持たない野蛮人ではない、と先住民文化を詳細に述べた、これは後に「インディアス文明誌」として結実することになる。偶像崇拝についても、偶像崇拝のみで、キリスト教が異教徒を攻めたことはない、と反論した。

バリャドリード論戦では、2人が直接対決することはなく、2回にわたって、1年間開催されたが、この2人の対決が主眼の会議ではなかった。しかし、審議会の結論としては、やはりアメリカ先住民の征服は、スペインに益するものではない、という結論となった。

下は劇バリャドリード論戦