やった方がいい行動がなぜ続かないのか。そして、それを継続するための3つの方法
禁煙なんて簡単だ。
もう100回もやった。
こんな秀逸なコピーがあります。
人間は、他の動物に比べて、継続が苦手な生き物。実はそこには人間特有の「考える力」が大きく関わっています。
勉強でも、仕事でも、プライベートでも、「続かない」ことはなぜ起こるのか。そして、それをどうしたら続けられるのか。それが本日のテーマです。大きなテーマですが気楽にいきましょう。
なぜ続かない?その理由
人間は80%以上うまくいくということしか能動的に行動しない。
人間は考える葦である、と古代の哲学者パスカルは言いました。
そうなんです。人間はとっても考える生き物。頭がいいからこそ、すぐ学習します。そして、その学習の中で「あんまりうまくいかないことはやらない方がいい」と、無意識的に決めてしまうのです。
これが継続を妨げる大きな要因です。
例えば、塾で出された宿題の中に、生徒自身が「難しい」と感じる要素があると、宿題になかなか手がつかなくなります。後回しになり、場合によってはやらない行動として選択されてしまうのです。
人間は「うまくいく」と思ったことしか基本的にやりたがらないのです。
続けるための秘策
では、続けたい行動を続けるにはどうしたらいいのでしょう。
上記の理論による行動断念を防ぐには、やるべき行動が「簡単だ(難しくない)」と思えるようになる必要があります。
それにはその行動の成功体験が必要ですね。
ここで活躍するのが「スモールステップ」。続けたい行動を細分化し、成功体験を積んで、「あ、これはそんなに難しいことじゃないな」という意識を植え付けるのです。
例を見てみましょう。
最終的には単語一日30個暗記が目標(うーん、難しいなぁ)
→とりあえず10個をテストする
(満点じゃなくてもok!行動できたら自分を褒める!成功1)
→2〜3日でテストすることに慣れてきたら10個8割以上を目指す
(8割以上ならご褒美を自分に!成功を増やそう!)
→一週間ぐらい続いたら20個にしてみる(どんどん褒めよう。成功体験貯まってきた)
→三週間ぐらい続いたら30個にしてみる(お、割とできるかも)
最初から30個にチャレンジして1〜3日坊主よりも、この「スモールステップ」を活用した方が最終的には良い結果を得られそうです。賢くいきましょう。
まず続ける行動を「割と簡単だ」と思えるようにしなくちゃです。
続けるための秘策2
「邪魔する要因」から逃げる。
次に継続を邪魔しにやってくるのが、様々な「邪魔する要因」です。
- 勉強しようと思ったのに、お母さんに「勉強しなさい」って言われてやる気無くした。
- ダイエット中なのに「飲みいこうぜ」と誘われてつい暴飲暴食してしまった。
- 部活を頑張って宿題をやるはずが眠くて寝てしまった。
- 自分の部屋で勉強しようとするとついついゲームを触ってしまう。
せっかくスモールステップで成功体験を積もうと思っても、次々に襲いかかる邪魔する要因にやるべき行動は阻害され続けます。
人間は基本的に楽をしたがる生き物ですからね。誘惑には割とすぐに負けてしまいます。私も同様です。
ですから、「邪魔する要因」を遠ざける工夫が必要になります。例えば先程の例にそれぞれ工夫をすると…
- お母さんに言われる前に「勉強するからね」と言っておく。
- 「これから一ヶ月ダイエット月間なんだ」と周りに告知しておく。
- 部活が忙しい日の宿題をやる量を予め少なめに予定し他の日にその分をやる(計画立て)。
- 自分の部屋にゲームを置かない。
こんな風に小さな工夫で、「邪魔する要因」をどんどん削っていきましょう。
しかし、忘れてはならない重要な事は、「邪魔する要因」は決してなくなることがないということです。
予期せぬ事や予想外のことは起こる。
それは最初から肝に銘じておきましょう。それで継続したい行動が一日出来ないことがあっても、
また次の日から始めればいいのです。そこは柔軟に計画を立てましょう。
出来なかったことにあんまり注目してしまうと、折角の「簡単感・出来そう感・難しくなさそう感」が削れてしまいます。
いいですか、生きていれば誰にでも何かが必ず起こる。大事なのは、それに引っ張られ過ぎないことです。
また、「邪魔する要因」とは逆に、続けたい行動を「強化する要因」をつくることも大切です。成功体験を積んだら自分にご褒美をあげるなど、自身の行動を強化する要因を自分で設定しておきましょう。
やらない理由を減らし、やった方がいい理由を増やしておく。ここまで徹底できたら、あなたにはだいぶ継続力がついてきているはずです。
続けるための秘策3
目的がしっかりしていない行動は続けなくてもいい。
上記の2ポイントを理解した上で、それでも行動が続かない、というのなら、改めてよーく考えたほうが良さそうです。
はたしてその行動には続ける意味があるのか?
もしかしたら、あなた自身、その行動に必要性を感じていないのではありませんか?その行動を継続する目的は理解できているでしょうか?これがなければ、正直その行動は続けなくてもいいかもしれません。
「健康にいいから」「勉強は大切だから」「継続することって大事だから」そんな一般論で抽象的な目的ではなく、自分の腹に落ちる目的こそが、あなたの継続力の大きな原動力になるのです。
- ◯◯高校に行きたいから勉強を頑張る。
- このままだともうすぐ痛風になると医者に言われたからダイエットを頑張る。
- 次に赤点を取ると進級できないから宿題を頑張る。
- 次のテストで良い点数を取るとスマホを買ってもらえるから勉強を頑張る。
行動を継続するには、こんな風な「自分に合った目的」が必要不可欠です。
人は、希望と危機感で動く生き物。
継続したい行動は、あなたにどんな希望を与えてくれますか?その行動をしないと、どんなまずいことが起こりそうですか?まずはその辺りから改めて考えなおしてみましょう。
まとめ
何かを継続するって難しいけれど、その大切さを誰もが知っているはずです。
元メジャーリーガーのイチロー選手もこう言っています。
小さいことを積み重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道
とんでもないところに行くために、上記の方法を使って継続のコツを掴みましょう。
え?そんなにうまくいかないよ〜って?
わかりました。それでも難しいのなら、とっておきの方法を最後にお伝えしましょう。
それは自分一人でやらないことです。
早いうちに仲間を創りましょう。人は人のために行動する時が一番力を発揮できます。例えば塾ってその為にあるんですよ。私たちがあなたの継続の味方になります。
さぁ、今回のお話をまとめてみましょう。
なぜ「やったほうがいい行動」が続かないのか。
それは、能力の問題ではなくて方法の問題です。方法を改善して、継続する力、手に入れましょう。
君は君なりの一歩を今、踏み出そう。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
スタートはいつからでも。