自分らしさ
ここでは、それが壊れることによって心が痛むものを自分と呼ぶことにします。今回は学問的な内容ではありませんが、この自分をどう形成していくかについて話したいと思います。
好きになり、信頼したものが自分になり、これが自分らしさを作っていきます。好きなものは否定されると傷つくことになるので、守る必要が出てきます。よって、好きなものを増やせば増やすほど弱点が増えていきます。ただし、好きなものを増やすことで、自分が広がって心が豊かになり、色んなものから心の栄養を得たり癒されたりするようになります。
つまり、好きなものを増やし、自分を広げれば広げるほど、弱点が増えて傷つきやすくもなりますが、同時にそれらに支えられて強く生きることもできるのです。好きなものを増やすことは守るものを増やすことになります。守るものを増やしすぎて、軽々しく何でもかんでも信じて受け入れると傷つきやすくなりすぎて身体が持ちません。一方、守るものを減らしすぎて、例えば1個にしてしまうと、それに強く依存してしまい、それを失うと絶望してしまうので、それはそれで情緒が安定しません。
という訳で、守るべきものは質も量も重要になります。最初のうちは質を重視し、情緒が安定してきたら少しずつ量も増やしていくといいと思います。量を増やす段階では相性の悪いものを受け入れることもあるでしょうが、そう思った段階で早めに見切りをつけて距離をとると傷が浅くて済むと思います。例を挙げると、子どもは普通は最初親や家族などを絶対的に信頼し、そこから少しずつ友達を増やしたり、こじれて縁を切ったりして人間関係を構築することが多いと思います。もちろん、これは対人に限った話ではなく、趣味に関しても似たようなことが言えます。
最後に、血液型からの類推で、対人関係の相性について考えてみます。実は、血液型と免疫の強さに関係があって、AB型が一番免疫が弱く、O型が一番強いです。この理由は、A型の人はA型の物質を、B型の人はB型の物質を自己認識のために使うため、それぞれA型の人はA型の微生物に、B型の人はB型の微生物に攻撃するのが難しくなります。自分と区別がつきにくいからです。AB型の人はA型の物質とB型の物質を両方持っているので免疫が弱くなり、O型の人は両方の物質を持っていないため免疫が強くなります。
これを対人関係の相性に応用すると、自分らしさを獲得するほど対人関係で免疫が弱くなる、つまり傷つきやすくなることになります。よって、共感性が強く、周りに合わせることが多い人ほど傷つきやすくなります。逆に、周りを傷つけないので、みんなに好かれやすくはなります。なので、みんなに好かれたければ周りに合わせればいいし、気疲れするなら自分を傷つけないような優しい人に癒してもらえばいいということになります。
今回は自分らしさについて話してきました。守るべきものが増えると弱点も増えますが支えも増えます。人として強くなるために、質と量を意識して自分を広げていけるといいですね。