💿Lil Nas X(リル・ナズ・X)、旧市街(=Old Town)から世界の頂点へ
1月27日(※JST)はグラミー賞授賞式😍🏆
今年のノミネート作品では女性アーティストたちが躍進する中、The Secret Mediaが一番注目しているアーティストはLil Nas X(リル・ナズ・X)です✨

ギラギラ光る衣装が眩しい。笑
この記事では、彼の大ヒットソング”Old Town Road“がバズる前から、デビューEPが発売され、ゲイとしてのカミングアウト、そして彼がグラミー賞にノミネートされるまでの道のりを特集していきたいと思います。
1.インターネット・パーソナリティ時代

Lil Nas Xはアメリカ合衆国🇺🇸ジョージア州アトランタ出身の20歳。
因みに4月9日に21歳の誕生日を迎えます。
アトランタから新たなスターの誕生です。
Old Town Road時代より前、彼は学生生活を送りながらインターネットパーソナリティとして活動するも、何に重きを置けばいいかイマイチ分からずに漫然と活動を続けていたそうです。
インターネットパーソナリティ時代、Twitterで@/NasMaraj と言うアカウント名でニッキー・ミナージュのファンアカウントを運営していたことでも有名です。
この「ツイッター有名人」的要素が、今の彼の人気を支えるポイントにもなっています。
※彼の現在のTwitterフォロワー数はなんと360万人を突破!
ツイートは軒並みユーザーたちのいいねをかっさらい常に人気を獲得しており、注目の的です。
2.たった$30で始まった、グラミーへの旅路
彼は2018年12月3日に“Old Town Road”という「カントリーラップ」調の楽曲をリリースすることで人生が変わります。
オランダ出身の音楽プロデューサーYoung Kio(ヤング・キオ)のサイトから、$30でビートを購入し、レコーディング。
ついに”Old Town Road“を発表しました。
”Old Town Road”をリリースするや否や、同楽曲がTikTokで“バズり”、若者を中心に人気を集め「ミーム化」しました。更に、ジャスティン・ビーバーに「この曲“ヤバい!”」と絶賛され、一気に世界中にその名前を轟かせました。
しかし、ここである事件が起きます....。
“Old Town Road”がジャンルとしてカントリーなのか、はたまたhip-hopなのか?という論争が音楽界で徐々に過激になり、一時はチャートに「カントリーソング」としてランクインしていたものがビルボードから除外させられてしまう事件が起きてしまいました。
ここで、カントリー界の大御所でマイリー・サイラスの父、ビリー・レイ・サイラスが助け舟を出します。
“Old Town Road feat. Billy Ray Cyrus (REMIX)“の誕生です。
ビリー・レイ・サイラスの協力もあり、Old(略したすまんw)の人気は確かなものになりました。
3.ジャンルを越えた「7」色のEP
2019年8月の時点で“Old Town Road”は、ストリーミング総再生回数3.7億回を達成、ビルボードチャート19週連続1位という偉業を達成しています。📈🔥
YouTubeでは現在、Old(略)のMVの再生回数は4億回、続く「7」EPに収録された異色の恋愛ソングこと“Panini”の再生回数は2億回を突破しています。
「7」はLil Nas XのデビューEPで、文字通りOld Town Roadを含んだ7曲が収録されています。
今年の第62回グラミー賞で、<年間最優秀アルバム>にノミネートされている、このデビューEP「7」は、hip-hopでありながらロック、ポップス、カントリー要素も含まれていて、ラップ・ゲームが苦手な方でも楽しめる内容になっています。
こういった、ジャンルレスな切り口の作風に仕上がっていることが、このアルバムが多くの人気を得た理由のひとつだと思います。
今こうしてこの記事を読んでいる方は、このEPにOld Town Roadや、Cardi Bがfeat.参加した“Rodeo”、大人気曲“Panini”だけに留まらず、彼にとって重要な「カミングアウト」が含まれていることも知っておくべきでしょう。
some of y’all already know, some of y’all don’t care, some of y’all not gone fwm no more. but before this month ends i want y’all to listen closely to c7osure. 🌈🤩✨
「すでに気づいていた人もいれば、そんなことどうでもいいって人、もう俺と話をしないって人もいるだろう。でも、プライド月間が終わる前に、『C7osure』をじっくり聞いてほしいんだ」
話は少し飛びますが毎年6月は「プライド・マンス(プライド月間)」と言って、世界各地でLGBT+の権利や文化、コミュニティーへの支持を示す、さまざまなイベントが行われる時期です。
Lil Nas Xは2019年のプライド月間の最終日に、自身のデビューEP「7」の「7」曲目に収録されている“C7osure”の歌詞に言及。
実は自分がゲイだということを明かしました。
この「7」という数字は、曲の数(※Old Town Roadを1曲とカウントすれば7曲になる)だけではなく、
「七色の虹」という意味にも取れますよね。
実際、アルバムのアートワークを注視すると、虹色に光る建物があるのが分かります。
このEPに収録された楽曲たちが「ジャンルレス」であり、そして、自分を含むLGBTQへの理解を示す「ボーダーレス」な姿に、アルバムのタイトルに「7」という数字をつけた前向きな姿勢を感じますね。
Old Town Roadがバズったこと以上に、グラミー賞にノミネートされた確かな理由があり、これで皆さんも納得できたのではないかと思います。
4.カリスマツイッターユーザーの顔
この記事の最初の章で「インターネット・パーソナリティ」だった彼の姿を少し捉えました。
実際、今でも彼の「インターネット・スター」的要素は健在で、Twitterのフォロワー数は370万人、Instagramのフォロワー数は560万人と、かなり多くのフォロワーを要するアカウントになっています。(海外アーティストの中ではまだまだ少なく、伸び代があるのかもしれませんが。)
特に、何と言っても、シュールな投稿が若者に大ウケしているTwitterが本当に面白いです。😂
ここで、今までに話題になった投稿を何個かピックアップしてみます。
▪️2019年の夏の投稿
「温暖化を今すぐ止めてくれよ」
▪️フランスを訪れたとき
モナリザとセルフィー撮ってみたよ!
▪️クレジットカードの疑問を投げかけたとき
誰か僕と同じような番号のビザ持ってる人ー??
▪️飛行機の中で....
空飛んでる間にイタズラでドア開けようと思ってるよ。みんなきっと笑うだろうなあ😁
とにかくぶっ飛んだ発言で話題を呼び、50万件、或いは100万件近い「いいね」を獲得することも日常茶飯事です。
彼のキチガイツイートが気になる方は是非彼のアカウントをフォローしてチェックしてみてください。笑
4.グラミー賞はどうなる?
明日開催される第62回グラミー賞授賞式なんですが、Lil Nas Xは男性アーティストの中でも最多6部門でノミネートされています。
Old(略)が<年間最優秀レコード>にノミネートされている他、2019年6月にリリースされた「7」EPも<年間最優秀アルバム>にノミネート、それらを含めて計6部門の最多ノミネートです。
ジャンルレス、そして性の多様性を尊重できるような「黒人ラッパーとしての新しいスタイル」がハマり、人々の心を掴んで離さない彼は果たして最多6部門を制することができるのか?
そして今年も彼にとって新たな風を吹かせる一年になるのか?
今後も「アトランタの若きカウボーイ」から目が離せません!