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暮らしの道場

ほぐれる身体、しなやかさ。【柔と剛】

2020.01.26 13:47

居合、剣術、ほか武術…


どれほど柔軟で伸びやかで、強靭な身体が要ることだろう。


やわな身で扱えるはずもなく

つよいだけでも動けはしない



柔と剛。






相手の急所、甲冑の隙間などを狙う、武道の動きの中では

身体的に、厳しい(きつい)姿勢を取ることが多く

小手先ではままならない。



そんな動きの中で

刀の伸びを、もう1センチでも遠くへ。

かつ やみくもではなく、

身体全体を支えるバランスが崩れない、しかるべき位置に。




ーーー そんな風に、あれこれ探りながら

稽古している時、感じた



身体の深部から

グイグイと引き合いながら、揺り動かされる感覚は

まるで、筋肉の奥の骨の付け根からマッサージをされているかのようで




あぁ、武術とは

こんなにも、しなやかなものなのか。

こんなにも、関節の動きを自在に使っていたのか。

こんなにも、全身をダイナミックに、十分に使うものなのか。

こんなにも、やわらかくなければ成立しない動作だったのか、本来。




わからなかったんだ。

今までは


ただただ、きつい動作だと思っていた。

スタミナのある私ですら、稽古後に、身体にしんどさを感じるほど。

特に負荷がかかった身体の部位が、痛みすらした。




それが、稽古を終えた時

こんなに ほぐれた感覚になるとは。





本来が、技の動きや所作というのは


やればやるほど、身体を酷使・消耗する

のではなく


やればやるほど、身体が整う


きっとそうであるはずだ



と思ってきた。




しかし糸口が見えなくて

身体が辛くなったり、武術としても下手で不格好だったりする己に、

なんだろう、どうしてだろうと、ずっともどかしかったのだけれど



稽古で得られた

身体のほぐれ、伸びやかさに


方向性の、片鱗が見えたことが

嬉しかった。






同じ動き、同じ形(かた)を稽古したとしても、そのなかで


今まで、気付きもしていなかったところ、わからなかったところに

どんどん、発見が起こる。

視点が変われば、アプローチも変わり

認識が深まる。




……そのようなわたしの中での発見も、

師範からしたら

「そんなこと当たり前でしょー?!前からずっとそう教えてるやんー!」

「今ごろ気付いたの?!」

なんて、むしろズッコケられそうになることだったりするのだけど 笑



昔からご指導いただいていたことでさえ、何年も後になってから

「はっ」「こういうことか!」と腑に落ちることは多いなぁ。



自主稽古中の師範






身体の探究は、奥深くて

日々 ささやかな気づきの連続でもあり、

今まで信じていたやり方が、ある時、違っていたと気が付く時だってある。


しかし、“これは違っていたな” とわかることすらも、改善へのデータなのだ。

そして間違いが多いほど、不出来なほどに、

それを超えられた時

ひとに対しても、なぜ上手く出来ないのかがわかり、的確に伝えられるようになるから

将来、いい教師になれると思うんだ。笑


マイナスから辿ってきたなら良い教師になる。ということを

前にも、ブログで書いたね。





調子がいい時、イマイチな時

前進の時に、停滞の時…


色んな時がありながら


ひとつひとつ、この身をもって

気付きながら、辿ってゆく


そういう実感のある歩みは

面白いね✿