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「宇田川源流」 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の戦争シーン斎藤道三の土岐頼純暗殺のすごみにすばらしさを感じる

2020.01.28 22:00

「宇田川源流」 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の戦争シーン斎藤道三の土岐頼純暗殺のすごみにすばらしさを感じる

 なぜか水曜日はNHK大河ドラマの話をしてしまうような状況になっている。まあ、今年の「麒麟がくる」は楽しみにしていたのであるが、第2回で「合戦」が出てきてなかなか面白い。まあ、その中で面白かったのは本木雅弘氏演じる斎藤道三の「悪辣さ」である。まあ、何しろこのだまし討ちはなかなか面白いのである第二回は、「道三の罠」という題名でドラマが出てきた。実際に、場面としては「加納口の戦い」といわれる戦いであり、織田信秀(織田信長の父)と、斎藤道三の戦いである。

 その45分のドラマの中で、道三は様々なわなを仕掛ける。

・明智光秀に旅費、あげたと思ったら、半分は返せといって対象首二つを要求

・敵が入ってきて普通の城門かと思ったら、落とし穴でその上から弓を射かける

・一度兵を引いて酒を出しているかと思ったら、全て水で織田軍の乱破を欺いた

・兵を引いて籠城かと思ったら、織田信長軍が油断した瞬間に突撃して大勝

・土岐頼純を接待してお茶を出したと思ったら、中に毒が入っていて毒殺してしまった

 まあ、悪い。とにかく悪い。また本木雅弘氏の演技がなかなか素晴らしく、本当に腹が読めない、そして罠が全く見えないような状況になっているということになる。他の下手な役者であれば、すぐに笑いになってしまったり、命のやり取りをするような緊迫した時間の流れをテレビ画面を通じて見えなくなってしまう。しかし、その場にいるような演技で息をのませるのは、さすがに本木氏の演技力のすばらしさには感服し、そして見ていて非常に満足した内容であった。

今まで、沢尻エリカ事件ばかりが気にって、川口春奈さんばかり扱ってきたが、やはり主人公とは異なる周辺の人々の演技が、ドラマ全体を盛り上げる。そのドラマの作り方はさすがであると思う。

「麒麟がくる」“悪モックン”にネット震撼!斎藤道三が娘婿毒殺 本木雅弘は自身重ね「我ながらゾッと」

 俳優の長谷川博己(42)が主演を務めるNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)の第2話が26日に放送され、俳優の本木雅弘(54)演じる美濃の守護代・斎藤道三が、美濃の若き守護で娘婿の土岐頼純(矢野聖人)を容赦なく毒殺した。制作統括の落合将チーフプロデューサーはクランクイン初日(昨年6月3日)に撮影されたシーンだと明かし「初日に撮影したとは思えないほど、斎藤道三が出家する前の斎藤利政にしか見えない。悪モックンの凄さ」と絶賛。本木は「実人生でも破天荒な父(内田裕也さん)を持つ娘(内田也哉子)の婿ですので『もし自分が親も子もない戦国の世に生きていたら…』と思うと、このシーンは他人事とは思えず(汗)。我ながらゾッとしました」と自身を重ね、冷や汗をかいたと振り返った。冷酷な“悪モックン”はインターネット上でも大反響。視聴者を恐怖で震え上がらせた。

 大河ドラマ59作目。第29作「太平記」(1991年)を手掛けた池端俊策氏(74)のオリジナル脚本で、智将・明智光秀を大河初の主役に据え、その謎めいた半生にスポットを照らす。物語は1540年代、まだ多くの英傑たちが「英傑以前」だった時代から始まり、それぞれの誕生を丹念に描く。

 第2話は「道三の罠(わな)」。光秀(長谷川)に心を開いた望月東庵(堺正章)と駒(門脇麦)は、ともに美濃に向かうことになる。しかし、その行く手には、美濃の侵略を目論む尾張の織田信秀(高橋克典)の大軍が迫っていた。多勢に無勢の中、籠城を決め込む斎藤道三(本木)。光秀と道三の嫡男・高政(伊藤英明)は反対するが、それは敵を欺く道三の作戦で…という展開だった。

 その後、道三は娘・帰蝶(川口春奈)の夫・土岐頼純(矢野)が信秀と取引した証拠をつかみ、頼純を毒殺した。

 このシーンは、クランクイン初日(昨年6月3日)の夜に撮影された。落合CPは「斎藤道三の本領発揮のシーン。政治のためなら、自分の娘婿すら殺してしまう。やっぱり悪モックンの凄さですよね。映画でもテロリストの役を演じたり、いつも使い分けていますが、恐るべし本木雅弘」と最敬礼した。

 SNS上には「こわ!こわ!道三こわ!」「こんなに怖いラストあるか…?ゾッとした」「戦闘シーンもすごかったですが、道三対頼純のお話し合いの方が怖さがある」「唄歌いながら娘の旦那を毒殺して つづくって怖すぎだろ」「蝮、こわっ!自分が知る限り大河史上でも屈指のゾクゾクくるラスト」「斎藤道三恐怖クオリティ。レベル1対面、レベル2茶を点てる(毒入り)、レベル3唄を歌い始める(同時に茶を飲んだ人死ぬ)」「今週は完全にマムシの独擅場回。計算ずくの謀略、このおっさんを敵に回したら、どういうことになるか、モックンの楽しそうな怪演が冴えまくっていた」などの書き込みが続出した。

 本木は「長時間に及ぶ撮影でした。10キロくらいの甲冑を着けたまま、さまざまな所作をするのが拷問のようで、茶道の所作が特に大変でした。正直、背筋を伸ばすだけで必死なんです!でも顔はクールでいなければいけないので、甲冑の内側は汗かきまくりでした」と苦労を吐露。「実人生でも破天荒な父(内田裕也さん)を持つ娘(内田也哉子)の婿ですので『もし自分が親も子もない戦国の世に生きていたら…』と思うと、このシーンは他人事とは思えず(汗)。我ながらゾッとしました」とユーモアを交えて心境を打ち明けた。

 矢野は「僕自身、初大河で緊張していたこともありますが、リハーサルの時から周りのスタッフさんたちも固唾を呑んで見守るような、そんな緊迫感のあるシーンだったのを覚えています。ですが、前に作品でもご一緒させていただいたプロデューサー、監督に『矢野ならできる』と背中を押していただき、道三役の本木さんからもお声掛けいただき、物怖じすることなく、役を演じ切ることができました」と回想。短い出番ながら“爪あと”を残し、落合CPも「蜷川幸雄さんに鍛えられた演劇的な芝居が、あのシーンにマッチして頑張ってくれたと思います」と称えた。

スポニチアネックス2020年01月26日20時46分

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/sponichi/entertainment/sponichi-spngoo-20200126-0233

 いくらNHKの大河ドラマといえども、役者盟友の中で「人を殺した」という経験をしたことのある人はいない。もちろん、交通事故に遭遇したり、あるいは、何かを言ってその結果事件性はないものの時分に親しい人の死に責任を感じているようなひとはすくなくない。まあ、そのような人がNHKの大河ドラマに出てくるはずはないし、また、そのような人が出てきてしまっては、テレビとしてどうなのかというような倫理的な問題になる。役者というのは、そのような「誰も経験したことがない」ことを「当然のことのように演じる」ことができる人々のことである。しかし、経験したことがないのだから、その臨場感はすべて役者さんの想像の中のものでしかない。

今回、前半は「加納口の戦い」として天文13年9月22日(1544年)、または天文16年9月22日(1547年)(諸説あり)に織田信秀(および朝倉孝景・土岐頼芸)と斎藤道三との間で起こった合戦の場面である。織田信秀は尾張国中に要請して兵を集め、美濃へ侵入した。方々に放火をして回り、9月22日には斎藤道三の居城稲葉山城山麓の村々も焼き払って町口にまで迫った。しかし、申の刻(およそ午後4時ごろ)になったので一旦引き上げることにし、兵が半分ほど引いたところへ道三が攻撃してきて、織田方は守備が整わず、信秀の弟織田信康や信長の家老青山信昌など5千人が討ち死にした。

ちなみに、『美濃国諸旧記』によると、越前の朝倉孝景と呼応して美濃へ南北から攻め入り、大桑城に籠もる頼芸・頼純に蜂起させて、朝倉・織田連合軍で支援しようとしたが、道三が先手を打って大桑城を1万3千の兵で強襲して攻め落とした。今回毒殺された頼純は、この大桑城の戦いで討ち死にしたことになっている。この戦いの敗北によって、平手政秀が尽力し、織田信長と帰蝶の結婚に流れることになる。

まあ、史実はどうでもよい。ドラマとして楽しければよいのである。その中で、今回の内容は面白かった。その戦いにおける織田信秀がいったん引いた話も全てうまく書かれ、道三の策略であるとしているし、また、頼純が死んだのは戦ではなく毒殺であるとしている。その伏線が様々に折り重なってドラマが出てゆく。その中で「頼純を殺したのは、さも当然である」といような、演技派特に光っていた。

 本木は「長時間に及ぶ撮影でした。10キロくらいの甲冑を着けたまま、さまざまな所作をするのが拷問のようで、茶道の所作が特に大変でした。正直、背筋を伸ばすだけで必死なんです!でも顔はクールでいなければいけないので、甲冑の内側は汗かきまくりでした」と苦労を吐露。「実人生でも破天荒な父(内田裕也さん)を持つ娘(内田也哉子)の婿ですので『もし自分が親も子もない戦国の世に生きていたら…』と思うと、このシーンは他人事とは思えず(汗)。我ながらゾッとしました」とユーモアを交えて心境を打ち明けた。<上記より抜粋>

実人生での父というところが出てくるのが、素晴らしい。すべてが役者としての演技の肥やしになっているのがわかる。このシーンのすばらしさは、この麒麟が来るの中でもなかなか良いといえるのではないか。

ドラマをドラマとして楽しむのは、やはり役者の演技力。ドラマの中に引き込まれるような映像がやはり素晴らしかった。