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- SORAIRO -

ポジティブもネガティブもコインの表裏

2020.08.13 03:00

こんにちは。

こころの健康支援室 そらいろのmirineです。


皆さんは普段どちらかというとポジティブな方でしょうか?ネガティブな方でしょうか?

自分のことをポジティブな方だと思われる方も、ネガティブな方だと思われる方も、場合によりけりでどちらとも言えないと思われる方もいらっしゃると思います。

しかし、世間ではどちらかというと「ポジティブ」であることを良しとする傾向がある、ということには、多くの方が同意されるのではないでしょうか。


 【A】前進する、上昇する、充実している、満足する、成果を上げる…

 【B】後退する、下降する、からっぽな、不満の残る、成果が上がらない…


どちらかと言えば、多くの場合BよりもAの方が好まれたり、良い印象に感じられるのではないかと思います。

世の中にあふれる自己啓発に関する本やセミナー等でも、いかに自分を今よりポジティブな状態に持っていくかに主眼を置いているものばかりです。

ネガティブな状態がその人にとって辛いものである場合、ポジティブな状態へ変わることはとても良いことかもしれません。

しかし、目の敵のようにあらゆるネガティブをポジティブに変える必要があるのかということは、考えてみてもいいかもしれません。


どんな物事も一つの側面から成り立つというものはありません。

すべての事象はさまざまな要因が複雑にからみあって成り立っているものです。

ある面から見た時に「前進」しているように見えても、別の面から見ると「後退」しているということもめずらしいことではありません。


一生懸命、一心不乱に努めて、目標の達成に近づくことは「前進」しているように見えます。

一方で、脇目もふらずに身を酷使したことで、健康や健康寿命という点ではぐんぐんと「後退」しているかもしれません。

現状を維持することに貢献していたことを、「成果が上がらない」と切り捨てたら業績が落ちてしまうかもしれません。

あらゆることに満足してしまったら、それ以上の向上は望めませんし、生きることに倦んでしまうかもしれません。

前進ばかり、充実ばかり、成果を上げることばかりを追求するのは、それはそれで辛いこともあるでしょう。


物事には多くの側面があり、ポジティブやネガティブ、良い悪いといった評価は、たいていの場合その中のある一面のみを捉えて判断されます。

その出来事のどの側面に焦点を当てるかで、ポジティブもネガティブも良いも悪いも、コインの表裏のようにあっけなくひっくり返ることもあるのです。


コインの表しか見えていない時には、まさか裏に違う絵柄が隠れているなんて思いもしないでしょう。

ある面にとらわれて辛くしんどい思いをしている時は、自分の見えていない別の面があるかもしれないとちょっと立ち止まって想像してみてください。

一つの側面にぴたっと焦点が合ってしまって、別の側面を考えることもできない時には、カウンセラー等の専門家の力を借りてみるのも一つの方法です。


一面しか見えていなかった世界の別の側面が見えたら、それは文字通り新しい世界が広がるように感じられるかもしれないですね。


かしこ