1月28日の取材日記
昨日はいちごのおやつの取材でお隣の豊島へ。風が強くて、めずらしく波が立って、小型の旅客船が大揺れで地獄を見た。昼には帰るつもりだったけれど、乗る予定をしていた旅客船がまさかの決行で夕方のフェリーで帰る。帰りのフェリーもこれまた揺れて、船内では地元の「ごっついなぁ」と本場の「Oh my god!!」が響いてた。普段は穏やかな瀬戸内海。地元のフェリーで酔うことはまずないけど、この日ばかりは何もできず、吐き気をもよおしながらひたすら着陸の時のBGMが流れるのを待った。
日付が変わって、今日は緩和ケアについての取材で高松へ。新規のお仕事で初めての医師へのインタビューだった。生命を脅かす病を患っている患者さんや、家族をケアすることはとてつもない精神をつかうことだろうと思う。先生や看護師さんはとにかく傾聴することを大切にしていると言われていた。そして先生や看護師さん同士も話し合う時間を多くもうけるようにしているそう。
自分も、家族も、友達もいつ誰にどんな苦しみが襲ってくるか分からない。そういう時に気持ちのバランスを保つための逃げ場をいくつか用意しとかないといけないよなぁと常々思う。
そういえば最近、心理療法家の河合隼雄さんが書かれた本「ココロの止まり木」を読んだ。そこで確か知り合いのカウンセラーが木材を彫って仏の彫刻を作ることを趣味にしているというようなことが書かれていて、(ちょっと違っているところがあるかもしれません)どれだけの精神をつかって普段、相談に来た人の話を聞いているんだろうということと、それを癒しているであろうことが手を動かす創作であること、そして仏であることに妙に説得力とぐっとくるものがあった。
いつか大量の大根を千切りした時に禅を感じて、お遍路で般若心経読むのと似てるなと思ったことがあるけど、木を彫るのもそれと似ているような気がする。