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2020.01.29 13:00
※当記事の症例は健康保険を適用しています。
柿内歯科医院・副院長の柿内です。
いつもの"銀歯が入っている歯を白くしましたよ〜"のパターンに飽きてきましたので、今日は違った角度からお話をしたいと思います。
基本的に、今も昔も通常の保険診療では奥歯の歯と歯の間の虫歯を治す際は金属が使われます。
いわゆる銀歯と呼ばれるものです。
歯の奥の治療は狭〜い口の中での作業になるので非常に難しいんです。
虫歯というのは患者さん達が上手に歯磨きできない、届かないところが虫歯になっているわけですから、当然私たち歯科医師の道具も届きにくい、、、
ですから通常、どうするかといえば、狭い口の中で作業をするのは諦めて、型を取って模型にして、作業のしやすい机の上で銀歯を作るわけです。
ただ、歯科材料の発展した現代においては、技術と根気さえあればレジンと呼ばれる白い材料で修復可能なんです。
(大きさや噛み合わせにもよりますが)
実際の私の症例です。
beforeは虫歯を削り終わった時点での状態になります。
これがもし通常通り銀歯にされていたとしたらどうなるかといいますと
衝撃の事実ですが
銀歯にする場合は健康な歯を
こんなに余計に削ってしまうのです。
ヤブだからとかではなくこれが普通であり
伝統的な由緒正しい治療なんです。
ざっくり説明すると
金属と歯はくっつかないので
大きく削って
かつデコボコに削って外れにくくしよう!
という理論です。
よく患者さんに
うわ〜最近の歯医者は銀歯にしないで白く埋めてくれるんですね〜
なんて言われますがとんでもない
令和の今もほとんどの病院で普通に行われている治療です。
なぜレジン(白い詰め物)で埋めないのかといえば最初に申し上げたように技術と根気、体力のいる治療であるということ。
そして時間がかかるので、保険治療だと割に合わない、自費でしかやらないと考える先生が多いということですね。
材料や方法にもよりますが
自費の相場は4〜7万円
といったところになると思います。
※柿内歯科医院は自費治療は基本的に行なっておりません。
この症例も保険で行なっております。
患者さん、特に若い女性が来院。されたとき、当たり前に銀歯が入っているのを見るとなんとも言えない気分になります。