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【WBC'21予選】本戦出場4カ国を50回Simulationで予想

2020.02.01 05:46

今回はお遊び回です。2021年3月に開催される第5回World Baseball Classic。この大会から参加チーム数が、これまでの16カ国から20カ国に増やされることが発表されました。追加となる4カ国は、2020年3月に開催されるWBC予選で決まります。

WBC予選の方式ですが、予選参加国12カ国が2グループ×各6チームに分かれ、ダブルエリミネーション方式のトーナメントを行い、各グループ上位2チームがWBC本戦への出場権を獲得します。今回は予選に参加する12カ国の中からどの国が予選を通過しそうなのか、当サイト独自のランキングポイントから予想してみました。


ポイントはシード権

まず『ダブルエリミネーション方式』についての説明です。ダブルエリミネーションは2敗したら敗退というトーナメントです。普通のトーナメントは勝ちあがったものだけが生き残る大会形式ですが、このダブルエリミネーションの場合は敗者復活がありまして、1回負ると負け組だけのトーナメントに組み込まれます。なので、2回負けさえしなければ大会に残り続けることが出来ます。WBCでは、第2回大会でこのダブルエリミネーション方式が採用されました。

これまでWBCで行われてきたでダブルエリミネーション方式では、4チーム参加の方式だけでした。では、6チーム参加型だとどうなるでしょう。

当然ですが見ての通り、シードが入ります。『おいおい、シードのチームはめちゃくちゃ有利じゃないか』と思われると思います。その通り、めちゃくちゃ有利です。普通のトーナメントの場合でもシードはありますが、シードを得たチームは1勝分だけ有利になります。ダブルエリミネーション方式でシード権を貰えると、1勝のアドバンテージだけでなく2敗目に到達するリスクも少なくすることが出来ます。シード権が無いチームが初戦か第2戦で1敗した場合、予選を通過するにはその後必ず3連勝しなければなりません。シード権があるチームは、初戦で敗ければ同じ条件ですが、第2戦で負けても次の試合で勝てば予選を通過できます。なので、このシード権ありダブルエリミネーション方式は、普通のトーナメントと比べてもシード権のアドバンテージが高くなると考えることが出来るのです。

では、このシード権がどのように設定されたのか?ですが、正直よく分かりません。市場が大きい、もしくは大きくしたいマーケットの国が選ばれているのかというと、そういう訳でもなさそう。WBCだったらそういった露骨なビジネスライクなことをするのかと思いましたが、そうでないので不思議です。(2020/2/4 修正) 前回第4回のWBC予選(4カ国×4グループ)で2位チームがシード権を獲得しているそうです。(>Baseball World様 情報ありがとうございます。)ただ、前回のWBC予選では、予選通過チームは割と順当だったものの、それ以外ではちょっとしたアップセットが散見されたので、何とも言えない組合せとなりました。

ともかく、これを踏まえ勝ち上がりを予想してみます。各試合の勝敗は、当サイト独自のランキング『SPLITTER RANKING』を使用します。まず、対戦国同士のポイントを使って以下の式に当てはめて勝率を計算します。


チームAの勝率=Aのポイントの2乗÷(Aのポイントの2乗 + 対戦チームのポイントの2乗)


もともとSPLITTER RANKINGは、勝率を予想する用途で作ったものではないのですが、やってにたらそこそこイイ感じだったので細かいことは気にせずやっちゃいました。このやり方で計算した勝率と乱数を使って、予選通過権を得る上位2チームをシミュレーションします。そして、シミュレーションを全部で50回実施し、各チームが何回本戦出場権を得たか確率を計算します。


POOL1はニカラグアが有利!

まず、プール1はこんな感じの結果になりました。

ニカラグアが通過率66%と当確に近い確率となっています。この組合せの中では、ニカラグアが本戦出場の筆頭候補の実力があって、さらにシード権もある訳ですから圧倒的に有利です。今回同予選の開催時期がシーズン前の3月ということで、マイナーリーガーやアメリカ組の召集も簡単ではないことが予想されます。ドイツや南アフリカには、アメリカで活躍している選手もいるのですが、彼らの召集が上手く進められないと国内リーグのレベルや選手層といった所で差がでてきて、益々ニカラグア辺りが有利になってくると思います。ただ、なるべくアメリカ組が参加しやすいようにということで、アリゾナ開催になったのだと思いますけどね。因みに、個人的にはニカラグアとドイツに頑張ってもらいたいと思ってます。ニカラグアは、中南米で野球熱がある国なのにWBCに出場したことないので、いい加減出場させてあげたら?って感じで、ドイツは本戦出場したらマックス・ケプラー(OF/ミネソタツインズ)などドイツ人メジャーリーガーが活躍して、本戦でのジャイアントキリングを期待しているから。ブラジルもいいけど、折角参加枠を増やしたのだから初出場が見てみたい。


POOL2はスペイン有利?

こちらは意外な結果に。実力国でシード権のあるパナマが圧倒的に有利かなと思ったのですが、それほどでもない結果。実はこれにはカラクリがあって、昨年の欧州選手権や東京オリンピックの欧州アフリカ予選で、スペインとチェコがランキングのポイントを欧州の下位ランキングチームから搾取しまくったため、実はチェコやスペインの方がパナマよりもポイントが高いんです。実際戦えば、パナマに分があると思いますけどね。

そこで1つずつ見ていきましょう。まずGame1、チェコがフィリピンに勝つでしょう。そうするとGame3はチェコvsパナマの対戦になると思いますが、パナマからするとチェコは嫌な相手でしょう。昨年チェコは度々アップセットを起こしているからです。東京オリンピック欧州予選では、東京オリンピックに出場を決めたイスラエルや、昨年そのイスラエルと1勝1敗で五分だったスペインに勝ち、同予選3位とわずかな差で敗退しています。また欧州選手権では王者オランダに勝利したりしています。(そのくせイギリス辺りに負けたりムラがあるのですが。)ただ、現実的な予選通過確率はちょうど逆くらいで、パナマが50%/チェコが38%辺りが妥当なんじゃないかなと思います。

もう1つの山を見ると、Game2は大方の予想ではスペインがNZに勝つでしょうから、Game4はスペインとイギリスの対決になります。ここもスペインの方が地力は上です。シード権はないものの、スペインはかなり対戦相手に恵まれています。Game5まで行ければ、かなりの確率で予選通過となるでしょう。因みに個人的な希望を言うと、パナマにWBCに戻ってきてもらいたい。あとはもう1枠は昨年の頑張りを汲んでチェコでしょうかね。


まだまだ1か月以上先の話ですが、いよいよWBCが動き始めました。選手発表含め乞うご期待です。


~以上~