白い犬のワルツ
2017.01.21 07:48
糸満ハーレーに向けてのトレーニング。
日々の日課、時速8キロで散歩をしていると、
前方で白い物がクルクル回っている。
一月の朝6時は、まだ暗い。
10メートル近く寄ってみると小さなマルチーズが、
ワルツを踊るようにクルクル回っている。
よく見るとその中に人が倒れている。
「大丈夫ですか。」
声をかけるが返事がない。
「今、救急車呼びますから待ってください。」
少し顔が動いた。生きていてよかった。
119に電話をかけてからの時間がとてつもなく長く感じる。
ふと、犬を見るとリードの丸い部分を倒れている飼い主の足にかけ動かそうとしている。
一生懸命に動かそうとする白い犬。
飼い主に相当可愛がられていたのだろう。
健気な姿に感動する。
そんな時、ジョギングをしている小太りのオジサンが。
「どうしたのですか?」
「通りかかったら倒れていて、救急車呼んだんですが、なかなか来なくて。」
「じゃあ、私が通りまで行って見てきますよ。」
ジョギングで通りに向かうオジサン。
通りに着いても足踏みを止めない。
そんなに走っているのに何故小太りなんだ?
ふと、疑問が頭を過る。
「来ましたよ!」手を振るオジサン。
救急隊が着き、倒れている飼い主を触ろうとする
「ワン、ワン、」
怒って救急隊員に飛びかかろうとする。
リードを引き抱き抱ええる。
なぜか。私には怒らない。
帰りが遅いと心配した家族の方が来られた。
救急車で運ばれる飼い主。無事を祈る。
車に乗らなかった家族に犬を渡す。
私の手のひらを、ペロッと舐める。
白い犬がクルクル回っていなければ多分、気づいてなかった。
ワルツを踊る白い犬。
ほふく前進する黒い犬。
世の中にはいろんな犬がいる。