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Kanda Akemi

こどなたちに思う事

2020.02.01 14:29

すぎちゃんから突然LINEがきたのは、2019年の4月27日(土)11時11分。

「あけさん!こんにちは!!WSで一緒だった杉崎春花です!頭の隅から記憶引っ張りだせそうでしょうか…!!」と始まっている。

お芝居の脚本を書いていて、そのお芝居に出てくれませんか?お時間ある時に会いたいです、という内容だった。


会いたいといってくれたのが嬉しかった。メールやLINEのやり取りだけでなく、まずちゃんと会って話そうとしてくれたのが、自分が大切にしていることと近い気がなんとなくして、単純にすぎちゃんと会ってお話してみたいなと思った。


すぎちゃんとはとあるワークショップで出会ったのだけれど、その時に特別いっぱい2人でしゃべったわけではない気がする。でも気になる存在だった。なんていうか・・・かわいらしいけど・・・・一筋縄ではいかない感じがした。笑


2人で会うのはちょっと緊張した。

その日は2019年5月1日。

令和という時代になって、旦那さんの次に会ったのがすぎちゃん。


新宿で待ち合わせをしたんだけど、すぎちゃんは新宿の中で迷っていた。

その日は雨がふってたのかなぁ。傘を持っていたんだけれど、私が歩くときに傘で地面をコツコツと鳴らしてたみたいで、すぎちゃんが「あ!あけさんは傘で床をコツコツするタイプですか?」と子供みたいに言ったときに、私はたぶん、すぎちゃんの事が大好きになったんだと思う。


台本は初めてLINEを貰った日の翌日に、データを送ってくれていたので、読んでいた。

内容は私にとってはとてもハードなものだった。


「こどなたち」は親子関係に悩む人たちを、子供の目線・親の目線、両方から描いた物語です。

今は「毒親」という言葉もできて、フィクションでもノンフィクションでも沢山の虐待問題が取り上げられている。

この問題を取り扱うのはなんというか・・・結構な覚悟がいるのではなかろうか。

「こどなたち」には何組かの親子が出てくるが、その全ての「母親」の役を私が演じる。(当初は違ったのだけれど、何度か読み合わせをしていく段階でそう決まった)

果たして、私にできるのかなぁ。


親子という関係はとても悩ましい。ある悩みがあって、それをたどっていくと親子関係の問題にたどり着くことは少なくない気がする。

それをド直球に「こどなたち」は描いている。

送られてきた台本を読んだとき、その真っすぐさにクラクラして、でも最終的にものすごく・・・あたたかくて、みずみずしくて、だれも責めていなくて、優しい気持ちになった。


なんでだろう、こんなに辛い内容なのに。


でも出演するか否かは、すぎちゃんと会って決めようと思っていた。


夕飯を食べようということになり、選んだのがうどんだったので、あっという間に食べ終わった。だから本題にはすぐに入ることになった。


「このお芝居をその人に見てもらって、救いたいんです」

それはある個人に向けての思いだった。


私はこの、具体的な思いをきいて、やってみようと思いました。


もしそれが個人の名前ではなく、虐待に悩む方をという言葉だったら、出ようと思わなかったかもしれません。

明確になんでだとは言えないけれど、この言葉をきいたときに、虐待のお話なのに(もちろんそれだけではなく、他の要素もあるのですが)温かい気持ちになったのか、力が満ちてくる気持ちになったのか、謎が解けた!と思ったんですね。


それでも実際これを生のお芝居でやる時に、苦しくなりすぎないだろうかという不安もありました。

でもそこを、演出家のアユムさんが音楽の力を借りよう!と発案してくださり、実際に音楽を取り入れた稽古の段階になって、改めて音楽の偉大さを実感しています。

すごいなー、音楽。語彙力がなくてごめんなさい。



出演者は4人。そして演出家のアユムさんの計5人で、すぎちゃんが生みだしたこの世界をなんとか形にできるよう、お稽古しています。


何度も何度も台本を読んでいくうちに、ある1人を救いたいと願った切実なすぎちゃんの思いは、必ず、同じく親子の関係や、またこの世界で生き辛いと感じている方にそっと寄り添う作品になるんではないかなと思いました。


それは、私自身がそうだったからです。


最初はこういうことを事前に書いて、こういう方に見てほしいと限定するようなことは如何なものか、と思っていたのですが、すぎちゃんに相談して、私は今回こういうブログを書きました。


なにも解決や救うなんてことは実際にはできなかったとしても、同じ思いで生きている人がいるんだなとか、一緒に考えたいと思ってる人がいるんだな、とか、少しだけそんな方に寄り添える作品になったらいいなと思っています。


あの、こんなことを書いておいてあれですが、もちろん、普通にお芝居として楽しんで頂けるものとなっておりますので、なんか観たい!と思ってきてくださったらすごく嬉しいです!


ご来場お待ちしております!


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「こどなたち」

【日時】

2月28日(金)14時&19時 

2月29日(土)13時&17時 開演

※受付開始・開場は開演の30分前からです


【会場】

遊空間がざびぃ(JR西荻窪駅から徒歩8分)

【出演】

荒木浩介、神田朱未、杉崎春花、野崎みちる


【演出】

アユム


【チケット料金】

ご予約/当日 2500円

学生割引(要学生証) 2000円

※全席自由席となります


【ご予約方法】

①お名前 ②ご観劇日・時間

③チケットの枚数 ④お電話番号

上記4点をkodonatachi@yahoo.co.jp

までご連絡下さい。