都留文科大学コンサートシリーズ
当日未明から関東甲信越山間部の大雪警報、案の定と言うか朝の中央線が倒木で運転見合わせ、再開の目処が立っていない、さらに大学の1限が休講、コンサート中止もあり得るかという中、急遽新宿バスタからの高速路線バスに変更、もれなくマスクをした中国人たちとかなりの雪景色の中央道を走って事なきを得ました。
この冬初めて見た吹雪、冗談抜きで足元の危険な積雪でしたが、北海道での仕事の際に先生方に教えていただいた簡易取り付け滑り止めスパイクを携え抜かりなく。
ベートーヴェン3大ソナタ、一見お世辞にも創造的なプログラミングとは言えないところを、生誕250年だからという理由にとどまらずこれを敢えてやる、内的必然性を求めてあれこれベートーヴェンの人生というものに分け入ってみた年末年始のふた月でした。
マイクを使い曲間にトーク、そして演奏後30分間の質疑応答ということで、3曲並べて演奏するのは初めてとは言え、メインディッシュの準備よりもひたすら何を話そうかという準備に夢中になっていました^^;
とてもじゃないけどこの字数では伝え切れないアレもコレもと、『あぁ!アレ言い忘れた〜!』と後悔することのないよう5,6枚に及ぶメモ書きを舞台に持ち込んだ結果(もちろん話しながらそんなに目を通すことなどできませんでしたが)、やり切った充足感は得られ、トークはおおむね好評でした。
今回は大学の授業でもあるのでいわゆるリサイタルよりは曲数が少なかったわけですがその分アンコール曲、ベートーヴェンイヤーにふさわしい選曲をしました(!)
即興演奏の大家ベートーヴェンという側面を今に伝える唯一の作品、幻想曲作品77です。
アンコールにしては長い、本来ならプログラムに組み込むべき作品です。
いわゆるアンコール曲という期待に添うか年を越してからも決めかねていましたが、ここは一念発起、暗譜して初出ししてモノにしたことで、想像以上の達成感に満たされました。
しかし聴衆にポカーンとされるのは想定内なのですが、あまりに有名な曲を並べたせいか演奏後質疑応答で今の曲は何ですかという質問すら出てこなかったことにこちらが面喰らいました笑