「旧定鉄 藤の沢駅跡」。
2014.06.15 13:55
(あしあと その102・南区の32・藤野の3)
藤野2条3丁目の国道230号沿いに、藤野東公園があります。今では多目的公園として整備されていますが、国道側の公園の出入口から入ってすぐ正面にあるベンチの裏に、「旧定鉄 藤の沢駅跡」を示す木柱が建っているのが見えます。
木柱は林の中に建てられ、その四面には他の跡地にある木柱と同じように
「定山渓鉄道藤ノ沢駅跡大正七年開設・昭和四十四年廃止)」
「豊平駅から定山渓間(開設大正七年)の輸送の基幹として活躍し地域の発展に貢献した」
「藤野開基百二十年記念事業実行委員会」
「平成十六年五月建立」
とそれぞれ記されています。
この駅は、起点の旧定鉄東札幌駅から数えて7駅目(停留所を除くと5駅目)、終点の定山渓駅から数えて11駅目(停留所を除くと4駅目)の駅になります。藤の沢駅が開設された大正7年は、定山渓鉄道が開業した年になります。つまり、この駅は鉄道開業当時から設けられていた最も古い駅の一つなんですね。石山神社の裏の広大な敷地に豊羽鉱山の選鉱所が設けられた際には、昭和14年にこの駅と選鉱所間に貨物の専用線が引かれましたが、同線も昭和38年に廃止されました。石山2条8丁目にある石山南小学校と石山中学校の間の斜めに走る市道は、当時の貨物の専用線の跡と一致します。