Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

「忠魂碑」と副碑。

2014.11.17 11:50

(あしあと その142・南区の46・石山の8)

石山陸橋から国道230号の旧道を下って定山渓方向に進み、その途中で南側の細い小道に入ると、高台を上がったところに石山神社があります。その境内にはさまざまな石碑が散らばっていましたが、平成16年の石山神社創祀120年の記念事業として1か所に集められました。その幾つかはすでに紹介していますが、それらの隣にも大きな石碑が鎮座しています。

その1つが「忠魂碑」です。高さ2メートル余りの巨大な自然石でできた碑面には大きく「忠魂碑」と刻まれ、その左側に「陸軍少将黒澤主一郎書」と小さく刻まれています。

現在地に移築される前は、石山神社の境内の一角に札幌軟石を積み上げて作られた高さ2メートルほどの台座の上に鎮座していましたが、今はその台座はかなり低いものになっています。台座の背面には、「忠魂碑建立 大正9年9月8日氏子中」の小さな銘板がはめ込まれています。

さらに、かつての台座にはめ込まれていた鋼板が碑の裏側の地面近くに建てられており、それには日露戦役、満州事変、支那事変そして大東亜戦役における戦死者の氏名が刻まれ、その数は109柱にも及びます。

「忠魂碑」の左後方には「忠魂碑建立寄附者」と刻まれた円柱状の副碑があり、百人余の氏名が刻まれています。

これらの碑は、当時の豊平町在郷軍人会などが中心となって地域の人たちの寄付を募り、若くして戦場に散っていた者たちの霊を慰めるために建立されました。