「ほうすい師弟の像」。
2015.01.28 14:15
(あしあと その155・中央区の83・豊水の2)
中島公園の北側ですすきのの東側に位置する豊水小学校は、平成16年に都心部にある小学校が統合されて廃校になり、今は札幌市公文書館やまちづくりセンターなどが入居する複合施設として使われています。この旧校舎の西側の敷地内に、「豊水の庭」と名づけられた小公園があり、その入り口に大小二つの碑が並んで建てられています。
向って左側のレリーフがはめ込まれた大きな碑が、「ほうすい師弟の像」です。
碑の裏側には、建立の経緯が刻まれています。
「正七位勲六等山口初太郎先生ハ明治四十一年二月本校訓導トシテ赴任セラレ大正十一年五月校長ニ補セラル勤續(続)三十有餘(余)年今日ニ逮フ質實(実)剛健ナル校風ハ先生ノ至誠ノ致ス所ニシテ其邊(辺)幅ヲ飾ラサル態度ト内ニ包マレタル烈日ノ如キ熱情トニ育マレタル子弟ハ擧(挙)ケテ今猶慈父ニ接スルガ如ク敬慕ノ念彌々厚シ爰ニ全生涯ヲ豊水小学校ニ畫(尽)サレタル先生ノ精神ヲ像ニ刻シテ永ク後世ニ遺シ其偉大ナル功績ヲ稱(称)へ以テ小学校教育ノ貴サヲ世ニ顯(顕)サントス茲ニ東京美術學(学)校講師加藤顯清氏ニ嘱シテ此像ヲ鑄(鋳)造ス
昭和十五年十一月二十四日 開校記念日ヲ期シ同窓會(会)建之」
豊水小学校は、南5条東2丁目にあった豊水尋常小学校が明治33年に現在地に移転したものですが、同校の同窓会が主体となった事業の一つとして、このレリーフの建立があります。レリーフは、戦時中に供出されたものの、昭和25年に再建されました。