ジュニアアスリートに向けた日々のコンディショニング【保護者・指導者へ】
先日、中体連の指導者講習会に講師としてお招き頂き、
【~休息の大切さ~競技復帰に向けた取り組み】という題目で講習会をしてきました。
そこで指導者の先生方も沢山苦労を重ね、
アスリートの活躍を願っている様をまじまじと感じましたので、この資料を是非他の指導者および、保護者の方々へも見て欲しいと思い、ここで掲載していきます。
そのときの資料を修正して読みやすく説明しやすくした内容でこちらに投稿します。
今、小学校から中学校でスポーツをしていくアスリートは、少ない時間の中でより効率的で強くなろうという風潮があります。
準備運動やウォーミングアップはせずに本メニューの練習にすぐに入ってしまう、また学校の部活動にプラスしてスポ少と練習頻度、練習量と体に負担をかけてしまうことが多くなっています。
勿論強くなろうとすれば、追い込み、練習をしていくことには違いはないですが、ケガや外傷になってしまう状況はやはり避けていきたいと思いませんか?
「ここで休息はちゃんと取れているのか?」という問いを皆さんで投げかけ、保護者の皆さんでもこういう事に日常気を付けていけば、ケガを防いでいけると思います。
なぜこのような投げかけをするのは、当院が鍼灸整骨院であり東洋医学を軸として体を捉えているからです。病院やクリニックでは疾患だけに目を向けていくことで疾病治療を行います。
東洋医学では、体の中に起こっていることや生活、環境にまで目を向けて、なぜこの疾病状態になっているのか?ということを大切にしています。
ちゃんと休めていますか?
大人でも休めていないと、風邪を引いたり、頭痛でお仕事ができない状態ってありますよね?
子どもも同じ。
ご飯は食べれている?
夜はぐっすり眠れている?
朝はスッキリ起きれるの?
休息がしっかり取れているということは、内臓が休めているという証。
保護者の皆さんは、子ども達に聞いてみる。または日常の暮らしを観察してみてください。
内臓が休めていないと、関節や骨、筋肉までにも悪影響を及ぼします。
成長期のこの時期に、しっかり成長をする環境を指導者、保護者と作っていくことも大切ですね。
次に、日常の暮らしの中でどういう風な投げかけや、注意をして観察していくのかをスライドとともに考えていきましょう。
睡眠
どのくらい子どもが寝ているのか?
成長期ですから睡眠時間を多く取り、成長ホルモンの影響も受けやすくしたいもの。学校の宿題もあったり、スマホでゲームをしていたり、SNSをしていたり、眠れないという事実があります。
食事
三食、食べられているのか?
体を構成する要素として、タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、脂質と五大栄養素がありますが好き嫌いせずに食べれていますか?
また、ご飯を食べて消化吸収できる胃腸状態であるのかどうか?
いつも下痢気味で腹痛持ち。便秘でお腹が張っていたり。脂っこいものを食べると気持ち悪くなったり。これは胃腸が正常に働いていないことが原因です。
子どもの何が食べたいの?
うどんや蕎麦となれば、胃腸はお疲れ気味。ハンバーグや焼肉となれば胃腸は元気な証です。
入浴
最近は家でシャワーだけのおうちもあると聞きますが、この冬時期なら出来るだけ体を温めてリラックスすることをオススメします。
疲労物質が流れて、疲労蓄積も軽減。体を温めてストレッチをすると効果も大きいですよね!
入浴剤もとても良く、炭酸が入ったものを使うとそれが超音波の効果もあり、血行促進、疲労回復には効果的です。一粒100円程度、週に一回はお試し下さい。
精神的なリラックス
外での部活動ばかりだと、家族で団らんする機会も減ってきますし、愛情を感じたり肌と肌との交流といった成長期には欠かせないことも減ります。
家での何気ない会話やのんびり過ごすこと、それもリラックスにつながり心と体に栄養を与えます。
また思春期にもなると親と会話もしないこともありますが、時間や空間を共有するだけでもその時期はいいんだと思います。
親御さんも近くで見守ること、完全に離れずに距離をおくこと、でもときには親に甘えたい、頼りたいと思うもの。家でも時間も大切な休息の1つ。
遊ぶ
部活動ばかりとなると息苦しさも生まれてきます。友達とバスケやサッカーをして遊ぶことで、楽しみも1つのリフレッシュ。
【まとめ】休息は日常の生活全般にまで及びます。
指導者は部活動での練習をみる中で、異変があったときに生活はどうかな?どこか偏りはないかな?そういう目線で見ることができます。
保護者なら、生活に無理はないか?どこか偏った暮らしはしていないだろうか?そんな目線で子どもを見ると、ケガを防ぐことに繋がってくるのではないでしょうか?
まだまだ自分で体のケアすることは難しい年頃ですが、周りの環境や指導、温かい周りの目で見てあげることが大切な時代になってきています。
私たち、医療の現場からも、疾病だけではなく生活やその子の体質といったパーソナルな部分も診ていくことで解決に繋がります。
ジュニアアスリートに関わる指導者、保護者、医療者、必要な方へ届いて欲しいです。
※研修会、セミナーなどのお仕事も引き受けています。お気軽にお問い合わせ下さい。
月森