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「馬頭記念碑」群。

2016.11.11 13:35

(あしあと その416・西区の10・発寒の5)

発寒神社の社殿に向かって右側に、大小の石碑が多数集められた一角があります。

その一隅に黒御影石の石板が建てられていて、そこには

「馬頭記念碑

神馬の霊よ 希くは馬頭の御徳 我々の上に永き御加護を 垂れ賜わらんことを

今般有志一同の御協賛を賜わりて 馬頭大神の整地改修致したるに往時を偲び 馬霊の深き御恩と感謝の誠を捧げ 慰霊の志を尽せん所以なり

昭和五十六年七月吉日」

と刻まれています。

背面には、「整地改修奉納者名」の金額と氏名が刻まれています。

その横にはひび割れた石板が置かれ、その面には、「史蹟復元建設協賛者名」として90人の氏名と、「発寒商工振興会」、「発寒連合町内会」の名称が刻まれています。

背面には、9人の氏名に続けて「石工 石狩町 鈴木石材店」と刻まれています。

大小の石碑が並ぶ中央にひと際大きく鎮座する石碑が「馬頭大神」碑です。注連縄がかけられた碑面には、大きく「馬頭大神」と刻まれ、その下に置かれた台石の正面には「發寒村有志」と、背面には「明治四拾一年四月拾七日建設」と刻まれています。

この石碑を中心にして、向かって左側から

「馬頭観世音菩薩」(右側面 星花号 昭和二十一年四月十四日〇、背面 昭和二十四年八月建之 高山〇〇郎)

「大日如來」(背面 昭和二年十二月建之 田中幸次郎)

「馬頭観世音」(背面 昭和十年七月建之 寺田千太郎)

「馬頭観音」(碑銘の両側に「栗毛號」、「発寒號」)

「牛馬霊碑」

「牛馬頭大神」(背面 昭和十四年九月建之 山根清市郎)

「馬頭大神」(背面 昭和十五年建之 山根正平)

「馬頭尊」(背面 昭和十年五月 横田武雄建之)

の各碑が整然と並べられています。

さらに「馬頭尊」の前には、白御影石でできた二基の「馬頭大神」碑が置かれており、後方の「馬頭大神」碑には、右側面に「大正四年空知郡栗沢村ニ生ル松本〇吉氏ヨリ買受ケ爾來木原家ノ〇〇ニ精進シ年ヲ重ルコト三十有余年 当年三十四才ヲ〇テ歿ス」、背面に「昭和二十四年四月三十日 木原家建之」、左側面に「昭和二十三年十二月三十一日 豊姫号」と刻まれており、前方の「馬頭大神」碑には、右側面に「キタノシドニー号 三才 昭和六十二年五月二十六日斃死」、背面に「昭和六十三年十二月〇〇〇建之」と刻まれています。

開拓当初から、入植者たちにとって牛馬は家族同然の存在であり、病気や怪我などで命を落とした際には手厚く葬られて慰霊されました。