「琴似屯田兵顕彰碑」。
(あしあと その430・西区の12・琴似の1)
札幌市西区役所の前庭に、いくつかの石碑が並んでいます。
その一番左側に建っているのが、「琴似屯田兵顕彰碑」です。黒御影石でできた碑面の上部には紋章が掲げられており、中央に「琴似屯田兵顕彰碑」と大きく刻まれ、その下に「札幌市長 桂 信雄」と添えられています。
碑の背面には、
「北海道最初の屯田兵として北辺警備と本道開拓の重責を担い明治八年琴似屯田兵村を創始した先人の業績を讃え大正十三年琴似神社境内に琴似兵村五十年記念塔が建立された この由緒ある記念塔は時代の変遷と永い年月を経て老朽化が著しく青銅製主塔の亀裂による腐食並びに台座の損傷等周辺自然環境の変化に伴い倒壊のおそれが生じたのでやむを得ず平成十年九月解体撤去した
然しながら今日の当地域発展の礎を築いた琴似屯田の苦難と栄光の歴史を顧みその遺徳を末永く偲ぶため改めてここにその名を刻しこの碑を建立した」
と刻まれ、その末尾に「平成十一年九月吉日 琴似屯田子孫会」と結ばれています。
その中央部には、子孫会の会員と思われる多くの氏名が刻まれています。
この碑群の前面には説明板が立てられていて、そこには
「琴似屯田記念碑等について
この記念碑等は、明治八年(一八七五年)に琴似地区に入植した屯田兵が北海道最初の屯田兵であることを記念してこの付近の各所に建立されていたが、ここ「屯田の森」を、区民の憩いの場である「西区ふれあいシンボルゾーン」として整備するのに併せて、この地に移転等をしたものである。」
と前置きされています。
さらに、この「琴似屯田兵顕彰碑」については、
「開村五十年とこれに功績のあった屯田兵を記念して、琴似兵村五十年記念塔が、大正十三年(一九二四年)、現在の琴似神社境内に建立された。
その後、同塔は老朽化により取り壊されたが、屯田兵の偉業を後世へ伝えるため、平成十一年(一九九九年)九月屯田兵の子孫有志によって、この碑が新たに建立される。」
と記されています。