「古峯神社」碑。
2019.05.13 14:35
(あしあと その753・南区の163・定山渓の20)
国道230号の拡幅工事に伴って陽の目を見ることになった二基の石碑のうち、向かって右側にあるのが「古峯神社」碑です。
丸い自然石の上台の上に、これも丸みを帯びた自然石が置かれており、碑面には大きく「古峯神社」と刻まれています。
二基の石碑が置かれたコンクリート製の台座の前には、一対の狛犬が置かれています。狛犬は、神社や寺院の入口の両脇あるいは本殿・本堂の正面左右などに一対で向き合う形に置かれているものであるので、この石碑が無社殿の神社の御神体であることがわかります。
碑の左側面には、「昭和二年七月建之 高山ト(以下不詳)」と刻まれています。この碑の横に並ぶ「温泉開祖髙山今朝吉翁碑」に「高山トメノ」という名前が刻まれていることから、この碑の建立者についても、残された一部の名前から「高山トメノ」と同一人物であると推測されます。
古峯神社とは、創祀年代は不詳ですが、栃木県鹿沼市発祥の日本武尊(やまとたけるのみこと)を御祭神とした神社で、中世以降日光修験の道場となり、日光から金剛童子の像を迎えて神殿に祀り、金剛峯権現と称したのが始まりと言われています。