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🌸ブログで読む『ただいま大須商店街③‐中編‐』~OSU五番街計画~

2021.05.05 07:10



八百屋『浅中商店』前で
27年振りに再開した久美子と大輔。


幼馴染の2人が向かったのは…
浅仲さんからは5分程の居酒屋さん…。


『末廣屋』さんでした。。





🌸前回までのお話し🌸



手酌で、コップにビールを注ぐ大輔。


お店の人「烏龍茶です!」


久美子「はい…」


大きなグラスに並々と注がれた
烏龍茶が琥珀色に輝いています。


大輔「(ため息)はぁ~
おめぇ、27年振りの再会だっつうのに烏龍茶はにゃ~だろ!」


久美子「……」


大輔「(店主に)お!!コップ!!」


店主「はい!どうぞ!」


大輔「はい!どうも!」







久美子「ちょっとぉ…」


観念する久美子。


大輔「(店中に)それでは!皆さん!(立ち上がる)」


久美子「えっ!?」


大輔「松田~ 久美子くんのぉ~!」


久美子「えっ!!ちょっと!!」


大輔「帰還を祝してですね!」


コップを高く掲げ、
末廣屋さんの中を練り歩く大輔。

久美子「大輔っ!ちょっ!」


大輔「乾杯~🍻’’」


お客さん「乾杯~🍻’’」


久美子「大輔っ‼」







大輔「ああ~!!!美味ゃっ!
ああ~~~~~~~」


お客さんたちと
酒を酌み交わし、笑い合って
気持ち良さ気な大輔。


大輔「今日の!ビールは!格別に、美味ゃあ!!」








久美子「ふふ…
(グラスを見つめ)」


思い切って、手を伸ばす久美子。


ほんの少しだけ躊躇った後…


久美子「ああ~……
ああ~!お酒飲むの久しぶり…。はぁ…」


大輔「東京で何やってた?」


久美子「ん…?

(笑って)バスガイド…!」









大輔「げっ!!
ミスティーン大須!今や…
バスぎゃ~どか!?」


久美子「ちょっとぉ!大輔!
バスガイド馬鹿にしてない~?」


大輔「いや!してない!何で?」


また、ついさっきのことが、浮かんで来そうになる久美子。


久美子「(思いついて)ね?何か!仕事ない?」


大輔「(見つめ…)分かった!考えとく!」  


久美子「ああ~!!ありがとう!!」









大輔「でな…?今な?
(名刺を出しながら)こういうことやってる!」


久美子「えっ…!?」









久美子「【インバウンド部長】~!?」


大輔「うん…!
外国人観光客の誘致やってる。」


久美子「ああ!!そう言えば思った!
外国人…多いなぁ~って…」


ふれあい広場の
大須の招き猫前には…
たくさんの外国人観光客が行き交っていた。。


大輔「ちょっと前までは~
免税店が流行ったんだけど…。
大須はやっぱぁ…個性的で小規模な店が多いから…。
おもちゃ箱をひっくり返したような
面白さがあるだろっ?」









久美子「うん…」


大輔「その魅力を…!
外国人観光客にも楽しんでもらう為に…
まぁ~ こういった店の人にだなぁ?
優しい《外国語講座》とか受けてもらって、
大須を多くの人に知って貰う…。
日々、努力してるのよ!これ…😌」


久美子「へぇー(笑)
街のために頑張ってるんだ!」


大輔「まぁ、でも…。問題も山積みでさぁ…」









久美子「…?」


大輔「後継者が育たなくて…
結構、店、畳んじゃう人も多くて…。」


久美子「そっかぁ…
(向き直り)じゃぁ…うちもそのうち…」


大輔「《まつだや》が!?
なぁいないっ!!(強い語調で)」


久美子「…」


大輔「親父さんは!お前が出て行ってから!
一日も休んだことないんだぞっ!」


久美子「!!」


大輔「27年間!一日もだぞっ!」









大輔「(覗き込み)お前……
相変わらず、まつだやを継ぐ気はないの?」


久美子「ありませんっ!(きっぱりと)」


大輔「……」









久美子「ところでさぁ?
(思い出して)あの…ダサいコスプレ何?」










正さん「忍者だぞぉぉ~!」





久美子「信じられないんだけど!!」


大輔「親父さんは…
店を守るのに必死なんだよ!」


久美子「…」


大輔「最近は《インスタ映え》とか言って
地味な饅頭は注目されづらい。」


久美子「…」


大輔「けどな…?

まつだやの看板商品はやっぱ饅頭っ!!」


久美子「…」


大輔「饅頭がなきゃ!まつだやはないのっ!」









27年ぶり…
くぐった暖簾。
一番最初に目に飛び込んできたのが
忍者まんじゅう。





大輔「だからこそっ!
あんな格好してまで…

饅頭だけを売りたいんだわっ!」


久美子「…」


大輔「お前は知らんだろうが…
大須は、日に日に変わっとる。」


久美子「…」


大輔「来る客も…。商売も変わっとるっ。
親父さんは、客に合わせて、変わったんだわっ。」


何か言いかけようとする久美子。


大輔「Oh~!NINJA Manzyuu!Please!
Everyday!NINJA Manzyuu!!(正さんの口調で)」









久美子「あの頑固親父がだよぉ?
い、いやだ、いやだ。いやだ…いやだ。
はぁ…(ため息を)」


勢いでビールを飲む、久美子。


大輔「(カバンを開けて)
と・こ・ろ・で…
あの・話しは・知ってる・の・かなぁ~?」


久美子「あの話し!?」


大輔「この大須にだなぁ…!
とんでもない話しをぶち上げた奴がおるんだ!」









大輔「その名も…!【OSU五番街計画】!」


久美子「!?」


大輔「この街をぶっ潰してニューヨークの五番街のような最先端な街にしようって話し…(苦々しく)」


久美子「大須がねぇ~…」


チラシに目を遣る久美子。


大輔「もちろん!俺は反対よ!
それに~ お前んとこの親父さんは今
《反対派のリーダー》になってくれとる。」


久美子「そうなんだぁ…」








大輔「なんたってよ!
今の活気ある大須をカタチ作った張本人なんだからっ。」


久美子「ん…!?
(考えて)待って!待って…」


大輔「…?」


久美子「活気があるなら良くない?
なんで、再開発する必要があるの?」


大輔「それはだなぁ…まぁ…殆どの通りが古い市街地で建物が老朽化してたり~」


久美子「……」


大輔「(もどかしくて)さっきも言ったろ!」


久美子「!!」


大輔「古くからやってる店は

後継者問題で悩んでたりとか…」


久美子「(あっ…)」


大輔「そういうことにコイツは目をつけて!(すごい剣幕で)」









大輔「【OSU五番街計画】なんて
打ち出して来たんだっ!!」


久美子「どんな奴?(顰めて)」


大輔「嫌な奴っ(苦々しく)!!」


久美子「…」


大輔「でら嫌な奴っ!!」









久美子「…!」







🌸ロケ地情報🌸



大衆居酒屋 末廣屋

🚶‍♀️名古屋市中区大須3-16-4
☎052-241-8281
⏰15:00~21:00 (水日祝定休日)



大須の北側…
第2アメ横ビルがある赤門通り沿いにあるお店。


『食べログ』とかだけじゃなく
個人のブログとか、取材記事がいくつも
ネット上に挙がっています。


その記事の中で見つけたことによると…
どうやら創業は
昭和37年の老舗居酒屋さんの模様。


カウンターに並ぶ大皿に盛られたお料理は

地元の食材を活かし、本当に美味いそう。


おまけに、結構、飲み食いしても
2,000円くらいで収まっちゃうそうだ。


だから、開店30分くらいで満席。


一人でも居心地の良いお店らしく…
外で待ってても、埒が明かないから、
分かってるお客さんはお店の中で待ってるんだとか…(≧∇≦)


ドラマが放送された時…
Twitterで《末廣屋》さんの名前を呟いている方が多かったけど…。


大将も、その妹さん(?)も
気さくで、朗らかな感じの方で…。


わざわざ大将が料理をされる
カウンターのL字のところに座る常連さんもいるそうだ。


お酒をあまり嗜めないから
ちょっと躊躇してしまうけど…


大皿に盛られたお料理
いつか食べてみたいなぁ…(●ˇ∀ˇ●)