「雨とひょう」フランクリン・M・ブランリー 文 ヘレン・ボーテン 絵
2020.02.06 08:36
Helen borten(ヘレン・ボーテン)はとても好きな作家なのでアメリカ原書版は度々入荷するのですが、日本語版は初めてだったかもしれません。
こちらは「雨とひょう」という福音館書店の科学絵本のシリーズの中の一冊ですね。ボーテンの日本語になっている絵本はこのシリーズで二冊出ているだけでしょうか?どちらも絶版なのですが。
絵本の内容は雨が降る仕組み、水の循環や水蒸気、そうした自然の中での生き物たちの姿が描かれています。
今ふと気づいたのですが、所謂「科学絵本」のジャンルの絵を描いている作家さんは、どちらかと言うとデザイン的な視点を持った作家さんが多い気がするのは気のせいでしょうか?
このヘレン・ボーテンもそうした作家の一人だと思います。
色、線、画面構成、どれも楽しいリズムがデザイン的な抑制のもとで、作品の中を駆け抜けています。
科学とデザインの関係性は、その近さは、やはりその抽象化の作業によるものなのでしょうか。
明快さを求めるその手付きに、同じ思想が宿っている気がします。
ヘレン・ボーテンは現代のイラストレーターの作品に慣れた目で見ても、未だに新鮮に映る作品の強さを持っている、素晴らしい作家だと思います。
例えば西村ツチカさんを好きな方なども、このヘレン・ボーテンの作品には面白さとともに大きな魅力を感じて頂けると思います。
ぜひオンラインストアの方でもご覧ください。
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