なわとびが苦手な子

2020.02.06 10:30


 公園でなわとびの練習をしている親子。微笑ましい光景ですが、真剣そのものです。

 「こうやって跳ぶんだよ。見ててごらん!」と、手本を示す親御さん。

 しかし、お子さんの方は、なかなかできるようになりません。親御さんもどう教えたら良いのか、途方に暮れている様子です。

 

 なわとびは、手が下がった時にジャンプする等、手足の動きがずれるため想像以上に難しい運動です。動いている本人のイメージと実際の動きが合致していないことも。

 

<アプローチ1:まずはなわを回すことに焦点化する>

 なわとびは「回しながら跳ぶ」のが難しいのです。

 そこで、まずは跳ばずになわを回すことに焦点化します。

 両方のグリップを片手で持って、体の横で前回し、後ろ回し。この時、ひじが体についていると手首で回す感覚もつかめてきます。帽子を脇に挟むとイメージがつかみやすいです。反対の手でも同様です。

 さらに、へその前で8の字回し、頭の上でヘリコプターみたいに回す…など、多様な回す動きに慣れさせていきます。低学年だと、これだけでもみんなでやると楽しめます。

 

<アプローチ2:なわを回しながら走る>

 「回しながら跳ぶ」のは難しいのですが、「回しながら走る」はできる子が多いです。

 動きとしては近いので、跳ぶより先に走らせて、手足を協調させる感覚を高めます。リレー形式にすると、得意な子も苦手な子も楽しめます。

 

<アプローチ3:エアなわとび>

 なわを持ってしまうと、なわに気を取られて手がどのように動くのかがわからなくなってしまう子がいます。例えば「あやとび」で「交差したつもり」になる等、イメージと動きがずれてしまいます。

 そこで、なわを持たずに「エア(なわを持ったフリ)」でやってみます。

 あやとびでは、手が下に来たときに、へその前で「×」になるようにすることが理解できます。難しいようであれば、教師が後ろから手を持って補助してあげます。

 他の技でも、「エア」でやってみると動きがつかみやすくなることが多いです。

 

 なわとびは手足の協調、動きのイメージやリズムをつかむ力を高めるのに最適な教材です。スモールステップで低学年から楽しく取り組むことで、感覚をつかませていきましょう。


次回は

長縄に入れず、泣いてしまう子

です!