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「地神碑」。

2019.05.21 12:50

(あしあと その760・北区の75・太平の2)

大平にある太平中学校のグラウンド側に面して太平会館の建物があり、その敷地の一角に、目立たないように石碑が立っています。

表側から見ると、注意してみないとよくわかりませんが、グラウンドとの境のフェンス際に小さな石碑が立てられています。

五角柱の形状をしたこの石碑は「地神碑」です。札幌軟石でできた台座に上台が置かれ、その上に石碑が建てられています。

碑の正面には「天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)」と刻まれており、その面から時計回りに「大己貴命(おおなむちのみこと)」、「少彦名命(すくなびこなのみこと)」、「稲倉魂命(うかのみたまのみこと)」、「埴安姫命(はにやすひめのみこと)」と続きます。いずれも国や土地、農業や穀物などを司る神々であり、五穀豊穣を祈願してに立てられたものです。

地神碑の脇には手水石が置かれており、側面には「奉納 〇〇寄附」に続いて十数名の氏名が刻まれています。地神碑にしても、手水石にしても、建立年月日を示すものは残されていません。

五角柱の形状をしている地神碑は四国が発祥と言われ、徳島県を中心とした入植者が多い地域に残されているようです。札幌市内では残されている十数基のうち北区がその多数を占めており、南区や厚別区も数基見られます。