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ZIPANG-4 TOKIO 2020 文化庁主催シンポジウム締切迫る「企業の文化投資は経済界・文化界に何をもたらすのか」

2020.02.09 14:55

はじめに 記事をお届けするに当たり、昨夏、関東・東北地域を直撃した、強烈な台風19号と、続く21号の記録的な豪雨で、千葉や栃木、福島など5県の34河川で浸水被害や土砂災害により亡くなられた方々を始め、多岐に亘って被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。また、このたび我が国の世界遺産である沖縄のシンボル首里城の正殿等主要部分の全焼被害が発生。やりきれぬ国民的ショックも癒えぬ中、重ねて2019年12月4日、アフガニスタン東部で長年医療と共に当地に用水路を完成させた国民的英雄、中村哲医師の暗殺事件が続きました。余りにも大き過ぎる一連の悲報に暮れた昨今です。今私達は世界平和の為に何が出来るか…?中村氏が遺した後姿から一人ひとりが何かを学び取り、その実践こそが目指した真の世界樹に繋がるものと思います。謹んで哀悼の意を捧げつつ。合掌


国立新美術館

文化庁のシンポジウム会場となる「国立新美術館の建築」について

国立新美術館は、のべ14,000㎡の国内最大級の展示スペースを有する美術館です。館内には、12の展示室、アートライブラリー、講堂、研修室等があるほか、レストラン、カフェ、ミュージアムショップなどの付属施設の充実も図っています。

「森の中の美術館」をコンセプトに設計された建物の南側は、波のようにうねるガラスカーテンウォールが美しい曲線を描き、円錐形の正面入口とともに個性的な外観を創り出しています。吹き抜けの1階ロビーからは、このガラス越しに、青山公園など地域の緑にとけこむように植栽された草木の四季折々の眺めを楽しむことができます。

また、免震装置による地震・安全対策、雨水の再利用による省資源対策、床吹出し空調システム等の省エネ対策、ユニバーサルデザインへの対応、地下鉄乃木坂駅直結の連絡通路など、様々な機能性を追求した設計となっています。


設計者 黒川紀章・日本設計共同体

黒川紀章 Kisho Kurokawa


1934年、愛知県生まれ。京都大学建築学科卒業後、東京大学大学院に進み、丹下健三研究室に所属。1960年、26歳で菊竹清訓らとともに建築の理論「メタボリズム」を提唱。1962年、黒川紀章建築都市設計事務所を設立。主な作品に、中銀カプセルタワービル、埼玉県立近代美術館、名古屋市美術館、広島市現代美術館、和歌山県立近代美術館・博物館、福井市美術館、ヴァン・ゴッホ美術館新館(オランダ)、クアラルンプール新国際空港(マレーシア)などがある。日本建築学会賞、日本芸術院賞、フランス芸術文化勲章をはじめ、国内外での受賞多数。2006年、文化功労者に選ばれる。2007年10月、73歳で死去。 国立新美術館は、黒川紀章氏が設計した数多くの美術館の中で、氏の生前に完成した最後の美術館である。


開館時に寄せられたメッセージ

国立新美術館は、世界でも有数の企画展示室・公募展示室をあわせ持つ美術館である。10を超える展覧会が同時並行で開催できるよう、作品の搬出入や来館者の動線などあらゆる意味で機能性を重視している。1階ロビーのアトリウムは21.6mの天井高で、透明で大波のようにうねる外壁面が特色である。日射熱・紫外線をカットする省エネ設計でありながら、周囲の森と共生する建築である。いつも人々が訪れ、レストラン、カフェ、ミュージアムショップが、新しい東京の芸術文化のサロンとなることを願っている。
 

文化庁主催シンポジウム【東京】

企業の文化投資は経済界・文化界に何をもたらすのか

文化庁は,平成29年12月に「文化経済戦略」をまとめ,国・自治体・企業等による文化芸術への投資により新たな価値を創出し,それらが文化芸術に再投資される「文化と経済の好循環」の実現を目指しております。 企業の文化芸術領域への投資活動の促進や企業・組織の保有する美術品の活用等を通じた,文化界・経済界双方の発展のため,文化経済戦略推進事業を実施しており,今回はその一環としてシンポジウムを開催いたします。 文化庁が牽引する「文化経済戦略推進事業」の位置づけや戦略をご説明するとともに,様々な関係者(文化芸術界関係者・企業経営者・アーティスト)が集い,世界の潮流や国内の事例を共有しながら,課題や今後の展望について議論します。

人々を魅了する伝統芸能のご紹介

事例1

石見神楽は島根県西部の伝統芸能。定期公演での様子

賑やかで哀愁漂うお囃子の中で、豪華絢爛な衣裳を身にまとい演舞される石見神楽は、古来より石見地方に伝わる伝統芸能です。

2020年2月13日には、「日本遺産の日」記念として東京・有楽町よみうりホールにて石見神楽「大蛇」の実演があります。


事例2

御陣乗太鼓の発祥の地である名舟町は、輪島塗、朝市などで有名な輪島市街地から13Kmほど東にある海沿いの半漁村でしたが、現在では漁師は数少ない存在となっています。名舟町は70戸ほどの小さな町ですが、夏の大祭にかける意気込みは相当なもので、町をあげて祭りの準備に取り掛かり、一年の集大成というような気持ちで祭りに臨んでいます。

御陣乗太鼓保存会 コメント
「これまで我々は輪島市内や能登の旅館などを中心に活動をしながら、県外国外にも数多く公演活動を広めてきました。しかし現在は格差社会、地域格差などが進み、能登や輪島もその例に漏れず、過疎は進み活力も減衰傾向にあります。そして昨年の能登沖地震による被害は甚大で、何よりその後の風評被害に現在も悩まされているというのが実情です。

そこで我々御陣乗太鼓保存会はこのような状況に危機感を持ち、自ら情報を発信し、御陣乗太鼓を通して能登や輪島の魅力をこれまで以上に積極的に広めていこうということになりました。

元々御陣乗太鼓は名舟町の地域おこしとしての色合いが強く、その収益は名舟町に還元され、御陣乗太鼓は名舟町全体のものとして認識されています。ですから我々は名舟町は勿論、能登や輪島の親善大使としての役割を担って伝承及び保存のため活動を更に広めていきたいと考えています。

このホームページを通して御陣乗太鼓を知っていただき、そして実際に見ていただいてその魅力を感じていただければ幸いです。そしてそれが能登や輪島の魅力を発信することになると我々は信じています。」


事例3

飛騨荘川「日本一!30頭の連獅子」
山々が真紅に染まる10月、町内各神社より30頭の獅子が集まり、山里の郷愁を想いおこすかのように、壮大な舞をくりひろげます。

町内の人々が集まり、1頭につき3名、笛、太鼓他、総勢120名が獅子の舞を披露します。ふるさと祭りの目玉として獅子の共演を考案し、各神社にお願いしたところ、30頭の獅子が集まり、行われるようになりました。

30頭の獅子は同じように見えますが、各神社により特徴があり、頭(かしら)の形状、舞い方が微妙に違い、それを見比べるのも楽しみの一つです。


事例4

三重県明和町の6月に行われる斎王まつりで披露される古来より伝統の舞楽。楽器は、横笛、大太鼓、小太鼓、三味線、鍾などで祇園ばやしが奏でられる・・・

明和町内には、斎王や倭姫命に関わる伝承地が点在し、一部は日本遺産「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」の構成文化財に認定されており、関係性の深さを物語っています。特に大淀地区は天照大神の鎮座の地を求め諸国を旅した倭姫命が上陸された場所と伝わるとともに、斎王が伊勢神宮で行われる神嘗祭に赴く前に禊を行った地です。

倭姫命に関わる神話をまとめた『倭姫命世紀』によると、大淀に関して次のように記述されています。

「…風浪無くして、海の塩大与度に与度美て、御船をして幸行せしむ。その時倭姫命悦び給ひて、その浜に大与度社を定め給ひき…」


事例5

花巻の鹿踊り

地域の平安と悪霊の退散を祈願する舞、といわれる鹿踊。貴重な民俗芸能として、岩手県の無形民俗文化財に指定されています。様式は「幕踊り」と「太鼓踊り」に大別されますが、花巻の鹿踊の多くは「太鼓踊り系」。

腹に太鼓を下げ、それぞれの踊り手が歌をうたい、太鼓を打ち鳴らしながら踊るのが特徴です。装束は、馬の黒い長毛をカシラのザイ(髪)とし、本物の鹿の角を立てます。背には腰差しのササラと呼ばれる竹を一対つけ、それが頭上高くかかげられているのが印象的です。

9月中旬に行われる「花巻まつり」では、県内の約30団体が一堂に会し、それぞれに伝わる鹿踊を披露します。ササラを振り、太鼓を打ち鳴らしながら、時にダイナミックに、時に繊細に舞う鹿踊。



シンポジウム概要

日時 2020年2月20日(木)14:30~17:30(受付開始14:00)

申込期間 2020年1月29日(水) 13:00~2020年2月14日(金) 19:00

会場 国立新美術館3階講堂 (東京都港区六本木7-22-2)

参加費 無料

定員 240名


主催 文化庁


プログラム内容(敬称略)

14:30~14:45 文化庁が推進する“文化と経済の好循環

今里譲文化庁次長


14:50~15:10 基調講演:文化と経済の好循環を生むためには

青柳正規多摩美術大学理事長,山梨県立美術館館長,東京大学名誉教授,前文化庁長官


15:15~15:35 イノベーションのドライバーとしてのアート

長谷川一英株式会社E&K Associates 代表


15:40~15:55 アーティスト思考について

AKI INOMATA美術家

16:10~17:10 パネルディスカッション

青柳正規多摩美術大学理事長

山梨県立美術館館長,

東京大学名誉教授,

前文化庁長官

AKI INOMATA美術家

長谷川一英株式会社E&K Associates 代表

前田育男マツダ株式会社常務執行役員


17:10~17:30 参加者交流会


お問い合わせ

有限責任監査法人 トーマツ セミナー事務局
東京都千代田区丸の内3-2-3 二重橋ビル
E-mail:ra_info@tohmatsu.co.jp 


参加申し込み 御参加を御希望の方は,下記サイトから御登録ください。

https://tohmatsu.smartseminar.jp/public/application/add/6846  


交通アクセス・マップ


電車

東京メトロ千代田線乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結)
東京メトロ日比谷線・都営大江戸線六本木駅7出口から徒歩約4分
バス
都営バス 六本木駅前下車徒歩約7分 青山斎場下車徒歩約5分
港区コミュニティバス「ちぃばす」赤坂 循環ルート六本木七丁目下車徒歩約4分
※運行系統、バス乗場については各事業者にお問い合わせください。
住所
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2



参考1

国立新美術館の設計に携わった黒川紀章氏の海外における建築作品を
ご紹介いたします。下記のリンク記事をご覧ください。


ZIPANG TOKIO 2020「カザフスタンの首都アスタナの都市計画は名古屋出身の建築家黒川紀章氏によるものです!」



参考2

日本遺産 の日 2月13日 記念イベントのご案内

2020./11(Tue)~13(Thu)

「日本遺産」という言葉を聞いたことはありますか?
文化庁及び日本遺産連盟は、国民の皆さまの日本遺産に対する理解と関心を高めることを目的として、親しみやすさ、覚えやすさから、2月13日を「にほん(2)いさん(13)の日」としました。これを記念して、シンポジウムや日本遺産のPRイベントを開催します。これまで日本遺産を知らなかった方にも楽しんでいただけるイベントなっていますので、ぜひ、多くの皆様の参加をお待ちしております。


日本遺産PRイベント

お申込みなしでご自由にご参加いただけます。


日時:2020.2/11(Tue)~13(Thu)

時間:11:00~19:00(最終日のみ 17:00終了)

場所:有楽町駅前広場 / 東京交通会館


地域の歴史的魅力や特色を通じて、日本の文化・伝統を語る「日本遺 産」。今回は、「日本遺産の日」を記念して、有楽町駅前広場周辺に全国各地から日本遺産の認定地域が大集合!日本遺産を展示紹介するだけでなく、体験ワークショップや試食・試飲、物販、特設ステージなど、それぞれの地域の魅力をたっぷりに、3日間イベントを開催します。

あなたもお気に入りの「日本遺産」を見つけてみませんか?


会場アクセス

有楽町駅前広場 /東京交通会館 交通会館:東京都千代田区有楽町2丁目10-1

■JR山手線・京浜東北線:有楽町駅(京橋口・中央口(銀座側)) 徒歩1分
■有楽町線:有楽町駅〔D8〕 徒歩1分
■有楽町線:銀座一丁目駅〔2〕 徒歩1分
■丸ノ内線:銀座駅〔C9〕 徒歩3分
■銀座線:銀座駅〔C9〕 徒歩3分
■日比谷線:銀座駅〔C9〕 徒歩3分
■千代田線:日比谷駅〔D8〕 徒歩8分
■都営三田線:日比谷駅〔D8〕 徒歩5分



鎹八咫烏記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使



協力(順不同・敬称略)

文化庁 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3丁目2番2号 電話番号(代表)03(5253)4111

国立新美術館 〒106-8558 東京都港区六本木 7-22-2 TEL:03-6812-9925

石見観光振興協議会 〒697-0041 島根県浜田市片庭町254
島根県西部県民センター観光振興課内 電話番号 0855-29-5647

輪島市観光協会 〒928-0001 石川県輪島市河井町20−1−131
道の駅 輪島 ふらっと訪夢内 TEL 0768-22-6588

御陣乗太鼓保存会 〒928-0254石川県輪島市名舟町ニ部34番地 電話 0768-34-8282

荘川観光協会 〒501-5413 岐阜県高山市荘川町新淵446 TEL:05769-2-2272

荘川町まちづくり協議会 〒501-5413 岐阜県高山市荘川町新渕430‐1 TEL:05769-8-6005

三重県 明和町役場 〒515-0332 三重県多気郡明和町大字馬之上945 電話 0596-52-7111

斎宮歴史博物館 〒515-0325 三重県多気郡明和町竹川503電話:0596-52-3800(代)

一般社団法人 花巻観光協会 〒025-0004 岩手県花巻市葛3-183-1 TEL.0198-29-4522




※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。


早速、読者からのコメントが届きましたのでご紹介いたします。


『読者の声』

文化財の観光活用は大切なことと感じております。
奄美群島の国立公園指定は、環境文化型にもなっていますのでとてもいい流れと思います。


『読者の声』

伝統芸能の写真を拝見していたら故郷の村に帰りたくなりました。小っちゃな子供の頃から村の鎮守様のお祭りになると浴衣姿のお姉ちゃんや、ねじり鉢巻き・法被姿の青年会のお兄ちゃんに肩車してもらい、屋台の金魚すくいで貰った金魚を眺めて楽しんでいたら…知らない間に猫かイタチに取られてしまった思い出など…故郷には沢山沢山の思い出が詰まっています。故郷を離れてかれこれ15年、今年の祭りには帰ってみようかな~幼なじみに会いたいな~そうだ!故郷の写真が掲載されたら帰ることにしよう・・・


『読者の声』

伝統芸能を後世に伝えてきた方々の努力を守りながら、文化経済戦略をたてるのは難しいことだと思います。「文化と経済の好循環」を実現できたらもっと沢山の人達に伝統芸能を知ってもらうことができると思います。


『読者の声』

各地にある伝統芸能は元々”ウチ”向きの存在だったと考えられます。
(村の祭りなどを例に取ると)
しかし、昨今の過疎や少子高齢化に伴う後継者不足などもある中で、こうした”ソト”向けに紹介する取り組みは評価されるべき事案だと思います。

伝統芸能も一度無くなれば元通りにすることは難しく、まさに伝統芸能における「転換期」と言えそうな現代の日本。

伝統芸能存続のためには行政の取り組みと地域住民の判断が重要だと考えます。