【茨城県】筑波山南麓(つくば市)
2020.02.09 07:39
男体山・女体山と2つの峰に分かれている筑波山は、標高800m余りながら広大な関東平野に聳え立っているため、麓の集落からはもとより筑波研究学園都市市街地からも臨むことができる。
江戸城の北東で鬼門にあたるため、徳川幕府により安全鎮護のための祈祷所に指定を受け、中尊寺・筑波山神社がその信仰の中心となった。
その筑波山神社への参詣道が各方面から発達し、諸街道沿いには茶屋や休息所なども設けられ、宿駅的な集落も存在していた。
※重伝建指定を受けている真壁もその一つだが、別項で改めて紹介する予定。
【茨城県】北条「宮清大蔵」(つくば市)202002
筑波山南麓の北条は筑波山へ至る「つくば道」の起点で、在郷町として発展した商業地。
現在もつくば市筑波地区では唯一商店街をなしているが、連続していないものの往年の賑わいを伺わせる古い佇まいが点在している。
写真は弘化4年建築の店蔵で、昭和40年代まで醤油醸造と販売をしてきた旧「宮清」(宮本家店蔵)。
【茨城県】北条「つくば道道標」(つくば市)202002
北条仲町の交差点には、現在も「つくば道」の道標が立っている。
これより先北へ筑波山神社まで約1里(約4㎞)の場所にあたり、
「これよりつくば道」
「にし おふそねいちのや江戸」(西 大曽根 一の矢 江戸)
「東 ひだり きよたき つちうら 加し満」(東 ひだり 清滝 土浦 鹿嶋)
と刻まれている。