独断分析 vol.2
動画その3
https://vimeo.com/197604696
分類:伸び代
この動画の2分33秒あたりから、まとまった戦いの場面があるので、見てみた。
強引に良く評価するなら殺陣2.5にしたいんだろうと感じるが、殺陣であろうが技斗であろうが、基本がなっていないし、演技としても見るに堪えない。ただただ刀を振り回している。稽古動画なら、まだ暖かい目で見られるが、この動画は本番中のもののようだ。よもやこれでお金を取っているのなら、金返せと言われても仕方がない。
もっと勉強が必要だ。
動画その4
https://www.youtube.com/watch?v=wpjdd75r0pU
分類:殺陣
道場独自の基本の型があるのはとても良い。単純に評価基準となるので、色んな道場や教室で基本の型をUPしている動画が見たくなってくる。
全体として、まとも殺陣をされている道場さんだと感じるが、細かい事は抜いて、気になる点をいくつか挙げる。
まず抜刀から正眼の際に腰を入れていない。まったく拍子抜けの正眼だ。腰が入った状態だと自ずと緊張感がにじみ出るものなのだが、これではただ刀を前に向けただけだ。
上段、逆柳の際に、右手が開く。よく手を開く動作を使いまくる人がいるが、指が鍔からはみ出る状態は、指を切り落とされるかもしれない状態に等しい。基本の型でそんなものを見せるものではない。
突き。見ると「平突き」等と呼ばれる突き方に見えるが。殺陣において、この突き方は使い所が限られる。
「突き」という手は地面と並行(肩の高さでまっすぐ)に刀を出すと、突きを受ける側が捌きにくい。
突きが使われる時は、その殆どが捌かれる手で、刺す機会の方が少ない。ならば捌かれるタイプの突き方を普段から練習しておいた方がお買い得なのだ。
そして突きの捌き方としては、「落とし」「流し」等が考えられるが特に「落とし」の場合、動画の突きでは空振りしてしまう事がよくある。そして距離感が掴みにくいという短所も出てくる。
正眼の刀の角度を保ちながら、相手に刀の鎬が見えるように斜めにして出すと、相手が捌きやすい。なぜ、捌きやすい突き方を紹介するかと言うと、怪我させない為でもあり、演技としての突きを表現出来ればいいからだ。この後者の理由は、あまり煮え切らないと思うだろうか。殺陣の突きは、如何に突く前に引くかの方が重要なのだ。これは今後、いい突きの動画を発見した時に詳しくしよう。
捌かれずに「刺す」場合は、様々な突きがあるため基本の型にするには不向きだ。殺陣は武術ではないので、普段からよく使う動きを取り入れておいた方が、短期間で身につき、効率的だ。結果、基本の突きとしては正眼の刀の角度を保ったまま、真っすぐに出すが良い突きだと考える。
最後はやはり、腰が左右に開くところだ。腰が開くから、肘も開くし、つま先も真っすぐ前に出ないのだ。