【つくる話】「子神(ししん)と白ねずみ」

干支の木玩は、毎年2種類つくっています。
さっくり楽しむ・じっくり味わうのような組み合わせです。
考えてそうしたワケではなくて、
なんかそんな風になってきたみたいな感じです。
子年のじっくりは「子神(ししん)と白ねずみ」。
子神って?
それぞれの干支の十二神が、十二方角で薬師如来をお守りしています。
その子年の方角(北)担当が、子神です。
※超ザックリな説明
それに因んだ木玩です。

下絵。それに寸法をメモ。
このラフを描くまでが一番時間がかかります。
下調べです。
どんなものも、とにかく下調べがぶっちぎりで時間がかかる!
ネット、図書館、最近の本と古本の入手。
厄介なのがネットです。
溢れるコピペよ。
なるほどと思うけど、その根拠が見当たらず。
新しい本も似たり寄ったりだと、
これもコピペか!?
本当に自分でも調べたか!?
ちゃんと汗かいたか!?
と、ブラックな気持ちになるので、
参考文献になってる昔の本に頼ります。
行きつけの古本屋さんをチェック、
補足分でAmazonでポチッとして、
芋づるでオススメしてくる他の本もポチッとして‥‥。
いつも最後は本の小山と領収書の束。
つくらにゃシャレならんな!!!!!
あとは本を読んで木玩になるよう理解するにガンバりますが、
この十二神はとにかくややこしかった。
十二神について書いてある経典が何種類かあるのですが、
名前、体の色、持ち物、干支に乗るかどうかなどバラつきがあって、
それをカタチとして落とし込むのにプチパニックでした。
お坊さんのうっかりミスみたいな話もあって、
「マジか!」っていう。
書ききれないので、
気になった方は話しますので、ぜひ聞いてくださいませ。
あとは本物を目で見なくてはと、東京国立博物館へ。
ありがとう常設展。
上の写真は違いますが、
十二神のうち2体が展示されていました。
間近で仏像を見て、
“尊い‥‥ 静かなる魂じゃん‥‥”
とかなった気持ちと知識を整えて木玩に。
お持ちの方、気に入っていただけたでしょうか?
長々と書きましたが、
「よくわからないけど、好きですよ!」って思ってもらえたら、めちゃ嬉しいです。
毎年の干支とは関係なく、
十二神は一揃え制作するつもりです。
今から12年なんて待ってられないし、
生きてるかも謎ですし。
見るだけでも楽しみにしていただけたらと思います!