ご縁の広がり
先日、宍粟市内の農家「五葉農園」さん、「遊ファーム」さんに伺わせていただきました。
きっかけは私(夫の方)が宍粟市内にて「サササ」の活動を発表する機会があり、そこでお知り合いになったり、市役所経由でつながったりと...ご縁の広がりを感じています。
宍粟市産の植物をつかったモノづくりは移住当初からずっとしたいと考えていたことで、ようやくそれに向けて動き出すことができました。
五葉農園さんは私たちの住む地域(一宮町)のちょうど山を挟んで西側にある「波賀町」という場所にあります。そこで休耕田の畑をつかった無農薬栽培のブルーベリー農園をされています。
道の駅「みなみ波賀」の隣の畑で栽培されるブルーベリー。7月末〜8月末までが収穫シーズンとなり、その時期はブルーベリー狩りも行われるようです。
もちろん今の時期は休園中で、実付きが良くなるよう剪定をする季節になります。ちょうどこの日は積雪日で一面真っ白。そんななか暖かく迎えてくれた中村さん、木造小屋の事務所で色々とお話を伺うことができました。
ブルーベリーの栽培面積は約1反ほど、栽培の管理は2人でされるそうです。土壌改良、冬季の剪定、摘果、雑草取り、生育期間に混み合う枝葉の剪定、害虫取りなどなど...農薬に頼らないブルーベリーの栽培はとても大変そう。
現在はまだ加工品での販売はなく、そのままの状態で来園されたお客様、道の駅や各業者さんに販売されるそうです。
苦労の末、収穫できたブルーベリーも収穫時期の後半にもなると余ってしまうそうで、捨てるよりは安く加工業者に売ってしまうということも。そうなると他の農薬栽培品との価格差がつかなくなりもったいないなぁと嘆いておられました...今後は加工品の開発に力を入れていきたいとのこと。
私たちも何かしらお力になれないか...そう考え調べたところ、ブルーベリーの葉は薬草でつかわれたり、枝は染色(赤系)やかご網の材料にもなるそうです。しかもこれらは剪定時に焼いてしまわれるそう...もったいない症の我々、ならばとこの日剪定された枝をいただき、洋服づくりの教室に使えないかとテスト予定です。
葉についてはまたその時期に剪定のお手伝いがてら見せていただく予定です。今後のワークショップに絡めてなにかできないものか...宿題がひとつできました。
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五葉農園さんをあとにし、さらに西に行った山崎町上ノにある「遊ファーム」さんにお邪魔しました。パッと見て豪快さが伝わる平野さん、これまた素敵なログハウスに迎え入れていただき色々とお話を伺いました。
元々定年後、ゆっくり遊びながら暮らそうと思われていた平野さん。どうやら動いていないといけない性格だったらしく、スローライフは早々に切り上げ、地元の方の収入にもなればと薬草栽培をはじめられたそうです。メインは漢方業者に向けたどくだみの販売で、要望に合わせてその他生薬の栽培や、山への採取を軸に経営されているそうです。近所のおばさま方に手伝ってもらいながらの薬草栽培&採取。将来は上ノ地区を「薬草の村」にしていきたいそうです。(それは楽しみ!)
とはいえ事業一本では厳しく、その他にサーモンの養殖、あまごをメインとした釣り堀、地元産の野菜やシシをメインとしたお食事処の事業までされています。
なんとも多才...お忙しい方なので、無理かなぁと思いつつ恐る恐る私たちが使いたい生薬のリストと数量をお伝えすると「オッケー!また探しとく!」とのなんとも気持ちの良い回答が...!今季の漢方茶がどのように変わっていくかとても楽しみです。
実は私たちが拠点としている繁盛幼稚園のお隣、繁盛小学校のプールで一時サーモンの養殖事業が行われたそうで、結果的に地下水の問題で失敗となりましたがその事業を担当されていたのが平野さんでした...去年の話だったので時期が違えばその時に出会えていたかもしれませんね。なんとも運命めいたものを感じます。
今後の展望が楽しみだなと温かい気持ちになりながら雪道を事故もなく無事帰宅することができました。中村さん、平野さん本当にありがとうございました。
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ようやく移住後、移住したならではの動きができるようになってきました。まさに自然の多いこの場所に移り住んだ特権です。人のご縁にも恵まれています。これからもこういったご縁を広げながら市内・市外の方々に宍粟の素晴らしいところをお伝えできる活動につながるよう楽しみながら尽力していきたいと思います。
次回は宍粟の東「染河内(そめごうち)」エリア編を予定しております。お楽しみに。