SG スピニスター レビュー
2020.02.26 06:15
今回のレビューは、トランスフォーマー シージ より、
“SG-42 スピニスター” と、
“SG-43 シンジ” です。
ディセプティコンのダブルターゲットマスター、
“スピニスター” と
その相棒の1人、“シンジ” が、
トランスフォーマー シージで発売されました。
というわけで、次期シリーズ商品化決定ファン投票で敗れたはずなのに、普通に発売されたヒトです(笑)。
どういう理由かワンセットになっていたホイルジャックもアースライズで発売されますし、投票ってなんなんだ? という気もしますが・・
さて、そんなスピニスターですが、日本ではあまり馴染みのないキャラクターかと思います。
主に海外のコミックに登場する、2体のターゲットマスターをパートナーとするダブルターゲットマスターの1人です。オリジナルトイも日本で発売されてなかった・・のかな?
パートナーが1体のみの普通のターゲットマスター同様、オートボット、ディセプティコンともに3人のメンバーがおり、ディセプティコンではこのスピニスターのほかにもニードルノーズがアースライズ開始前のファン投票に出馬しています。
結果としてはラナマックに敗れるかたちになってしまいましたが、彼もたぶんしれっと発売されるでしょう。
となると、残るクエイク発売の可能性もあるかもしれません。
それにしても、なんでターゲットマスターはディセプティコン側ばかりが優遇されるんですかね?
オートボット側はというと、ようやく1人、クロスヘアーズが発売されましたが、それも既存アイテムのリカラー頭部替えで、パートナーたちの再リメイクもありません(パートナーたちだけなら、レジェンズで全然関係ないヒトたちとセットにされてましたが)し・・
しかし、今回のスピニスターとパートナーたちに関しては、売り方にちょっと問題があります。
そこらへんも含めて、レビューしていきたいと思います。
スピニスター
ロボットモード
背中に折りたたんだローターにテールという、ヘリコプターに変形するキャラのロボットモードとしてはありがちなシルエットではあるんですが、彼の場合はそこに一捻り咥えられており、結果、奇抜なカラーリングとも相まって唯一無二のデザインに昇華されています。
つまり、両の脛にコクピットがあるという・・
1つのコクピットが左右に分割されているのではなく、右と左にまるまる1つずつコクピットが付いてます。
実写映画第4作、ロストエイジのときに発売(劇中には未登場)された、ダイノボット スナールのロボットモードでも、両脚にビーストモードの頭部が1つずつあるという、似たようなデザインでしたが・・まぁ、偶然でしょう。
ちなみにオリジナルトイではコクピット部分をそのまま引っ繰り返した状態がロボットモードの脚部になるという、昔のトランスフォーマーでは定番の変形でした。つまり左右分割方式だったわけです。
しかし、パッケージイラストでは左右の脚それぞれに1つずつフルサイズのコクピットが描かれており、今回のリメイクにおいて初めて本来のデザインを再現できたということになります。
カラーリングに関しては胸部がピンク、腕部がパープル、下半身が暗めのブルーと部位ごとに完全に分かれていて、なんというか、絶妙にダサい(褒め言葉)。
背中のローターやテール以外に形状的に目立つものはなく、至ってシンプルな見ためですが、プロポーションは良好です。
ローターは一応V字で固定できるようにはなっていますが、かなり緩いです。
なお、ウェザリング塗装は今回はありません。これの有無はどういう基準なんだろう?
ビークルモード
ヘリコプターにトランスフォーム。
一応、オリジナルでのモチーフはアパッチらしいのですが、あちらのメインローターは4枚なのに、こっちは2枚です。まぁ、オリジナルトイも2枚だったようですが。
テールローターは4枚ですけどね。
コクピットが2つあるのでどういう変形パターンなのかと楽しみにしていたんですが、なんのことはない、一方をボディ内部に収納するだけです。なので裏からは丸見えです。
なお、例によって説明書が不親切なので捕捉させていただきますと、収納する側の脚部は下の画像のように股関節から180度回転させておかないとすっきりと収まりません。
コクピット底部ではランディングギアを展開できます(収納する側もコクピット裏には当然ありません)が、ほか本体部分にスキッド代わりになるようなものはなく、降着状態はべったり接地するような格好になります。
ならそこはタイヤじゃダメだろ・・
付属武器
ダブルターゲットマスターなので、本来はパートナーとなるターゲットマスター(シージ基準だとバトルマスター)が2体付属すべきところなのですが、今回は単体デラックスクラスでの発売ということで、ターゲットマスターの代わりにそのウエポンモードのオリジナルデザインに近い形状の武器が2つ付属しています。
NFM デュアル フュージョン キャノン
2連装のキャノン砲。
ちなみに型式を除く武器名称の表記ですが、サイバトロン文字です。
もう今後はこれでいくらしい・・翻訳がめっちゃ面倒ぃ・・
スピン ブラスト パーティクル
もう一方は2連装のガトリングタイプ。
で、こっちは型式の表記がないんですが・・記載漏れ?
シンジ
ロボットモード
スピニスターのパートナーの1人。
名前が日本男児っぽいですが・・モノはシージの第1号アイテムとした発売されたオートボットのバトルマスター、ファイヤードライブのリカラーです。
スピニスターに遅れること1月、単体バトルマスターとして発売されました。
なんで発売月をズラすのか・・?
以前にも、同じシージでサウンドウェーブの発売前にレーザービークとラヴィッジだけ発売するという事例がありましたが、本当、意図がわからない。
今回なら、ラングとシンジの発売月を入れ換えてもよかったでしょうに。そうすることでなにか重大な問題が生じるとも思えないんですが・・
そして、もう1人のパートナー、ヘアースプリッター改めシュルートですが、彼は海外限定版のスカイワープとバトルマスター3体のセットアイテム、“ファントムストライク スコードロン” に組み込まれています。
モノはシージ版エイムレスのリカラーです。
それはともかく、なんでこういう売り方をするんだろう?
そのうちモール限定でも発売してくれるだろうと待っていたんですが、どうもなさそうです。ラチェットとストリークももう諦めました。
発売月のズレはまぁいいとして、限定販売等で本来揃ってしかるべきメンバーの一部が容易に揃えられないとか、全体の購買意欲に悪影響しかないと思うんだけど・・
もちろん、店舗限定とかイベント限定アイテムのすべてを否定するわけではありません。ただ、そういうのは単体でも完結するキャラでやってほしいというか・・シージの場合だと、バリケードやクロスへアーズのような、取って付けたリカラーアイテムこそ限定にすべきじゃないですか?
ウエポンモード
ダブル バレット
2連装タイプの銃(ミサイルポッド付き)にトランスフォーム。
銃身パーツもファイヤードライブとまったく同じです。
エフェクトパーツはエイムレスのものと同形状ですが、成型色はクリアグリーンに変更されています。
これはシュルートと合わせたのかもしれません。ちなみに向こうは成型色がクリアブルーになっています。
比較画像
かつてイベント限定などでリカラーされ、スピニスターとして発売されたボルテックスたちと。
まずはロボットモードで。
左は実写映画第3作、ダークサイドムーン公開時に発売されたDD版、右がユナイトウォリアーズ(UW)版ですが、UW版は実際には原型であるアルファブラボー(日本未発売)がリカラー対象になっています。
とりあえずヘリコプターに変形するというだけで選ばれた感はありますが、それだけでもスピニスターに一定の人気があることが窺えます。
同様に仲間のニードルノーズやクエイクもやはり既存アイテムのリカラーでリメイクされているもよう。
それに引き替えオートボットの連中は・・
それはともかく、スピニスター、けっこうでかいですね。
ビークルモードでも。
DD版は最初から、UW版は日本オリジナルトして仕様変更が入り、メインローターは4枚になっています。
アパッチがモチーフということなら、一番近いのはDD版かな。
ファイヤードライブとシンジ、各モードで。
違いはカラーと、画像にはありませんがエフェクトパーツのみ。
この型はオートボットのターゲットマスターとしてのみ使い回されるのかと思いきや、このシンジや先のスカイワープとセットにされたフレイカス(スカージのパートナー)と、むしろディセプティコンにされるほうが多くなるという・・
しかし、一方をフレイカスにするのならもう一方はサイクロナスのパートナーのナイトスティックにして、シュルートは一般販売にするという選択肢はなかったんだろうか?
以下、画像
可動性能は申し分なし。
肩は横向きに水平まで上げられますし、膝は基本で90度、パネルを開けば(見ためはともかく)さらに深く曲げることもでき、躍動感のあるポージングが可能です。
少し残念だったのは、頭部がほぼ左右に回せるだけで、顔を上げることができないこと。飛行イメージのポージングだと目線が合わせられないんだなぁ。
とはいえ、総じて干渉部もなくよく動いてくれます。
スタンド対応穴は股下にあります。
シンジのウエポンモードを装備して。
さらに、シュルートはエイムレスのリカラーということなので、エイムレスを代役に完全武装状態で。
もういっそこっちを塗り変えてシュルートにしてしまおうかとも思いますが・・