他と比べる必要なし！今、目の前こそ最高！
今回、ご紹介させていただきたい言葉は、白隠慧鶴禅師の「当処即蓮華国」です。
現代風に言えば、今現在の自分が置かれている場所が、自分にとって最高で最良であると、心から思うことができたなら、人生は「幸せに満ちあふれている」というような意味です。
白隠禅師は臨済宗では「中興の祖」と称され、江戸時代に低迷した臨済禅に、新しい風を吹き込み蘇らせた名僧。
四十二歳で禅を究められ、その後八十三才でお亡くなりになるまで、禅の教えの布教に邁進されます。
その活動の中で、白隠禅師は『坐禅和讃』という読みやすい和文のお経を創作されています。
この『坐禅和讃』は、「衆生本来仏なり」という言葉からはじまります。
「衆生」というのは、「迷い苦しむ人々」を、「仏」とは「悟り」を意味しています。
つまり、迷える私たちは、幸せを生まれながらに持っていると説かれています。
そして、この和讃の結びにあるのが、「当処即ち蓮華国、この身即ち仏なり」という言葉です。
「当処」とは「今まさに目の前」、「蓮華国」とは「最高で最良の場所」であること。
外に幸せを求めるのではない。今、目の前のことに幸せを求めていくことが大切であると、白隠禅師は教えてくれています。
どうしても私たちは、他の人や、他の境遇と比べることで苦しんでしまいがちです。
病気やお金など、目の前の現実と、理想の自分を比べては、そのギャップに悩んでしまうという人が多いのではないでしょうか？
なぜ白隠慧鶴禅師の「当処即蓮華国」をご紹介しようと思ったのかというと、この言葉はそんな私たちにとって、「他と比べる必要はない」、「今、目の前こそ最高だ」と、前向きに生きる指針を与えてくれるからです。
どんなに悲惨な現状でも、その中にきっと楽しみや自由がある。
きっと白隠禅師の頃も平穏無事な毎日ではなかったはず。
自分の力だけではどうすることもできないような飢饉や天災に遭遇し、たくさんの人が命を落とすような地獄ともいうべき状況もあったことでしょう。
現代も同じです。
最近、ニュースを賑わせているコロナウイルスをはじめ、異常気象や大地震、不況、ストレスや病気など、私たちの日常を脅かすものが数多くあります。
それでも、私たちは生きていかなくてはなりません。
だからこそ、白隠禅師の教えが大切なのだと感じています。
私たちも目の前の日々の現実に対して、少しだけ見方を変えて、「当処即ち蓮華国」と心の底から思うことができ、その中にこそ幸せがあることに気づくことが大切なのではないでしょうか。
今、自分がいる世界以外に素晴らしい世界を求めようとせず、自分が今以上に素晴らしいものになろうとしなくても、すでに私たちの体は「仏の身」「神性の社」であるのですから。
このような意識で日々生活していると、潜在意識の力強いサポートを受けやすくなりますし、クスリ絵やカタカムナもより効果的に作用してくれるようになっていきます。
皆様のご参考になれば幸いです。
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