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コタキ兄弟と四苦八苦 6話 世間縛苦

2020.02.16 14:05

2020 日本 ドラマ

!ネタバレしています!ご注意下さい!


世間縛苦

俗世間の価値観に縛られる苦しみのこと。 


このドラマ、毎回熟語テーマがあるのですが、

造語かな。

すごく身に染みる内容で、思わず涙。

思わず感想書き留めたくなりました。


タワマン在住のハイソな同年代の集まりに

見世物として呼ばれた弟、二路。

どうしてレンタルおやじなんて仕事をしてるのか、

その背景を知りたい、見聞を広げたい、

なんて言いながら、

落ちこぼれの貧困層と蔑む彼らに対して、

彼らが求めるどうしようもないその日暮らしを

面白おかしく演じる二路。

ある意味プライドをもってレンタルおやじを演じているところに、彼らの大学の同級生だった妻・ゆかが現れます。

驚いたゆかは咄嗟に夫婦であることを伏せ、

そのまま話は続きます。


男は一家の稼ぎ頭であるべき、

女は家事と子育てをするべき、

稼がない男は情けない、

子育てに悪影響、

そんな価値観を押し付けるように、

人生について上から目線でダメ出しされる二路。

自分をバカにされることは流せるけれど、

自分と妻、子供との関係を否定されることは許せず、

自分がどれほどの愛情をもって子育てをしてきたか、その揺るぎない想いをぶちまけます。

それを聞いていたゆかも耐えきれずに、

彼らのような世の中の多数派が押し付けてくる「一般的な価値観」にどれだけ苦しみ怒りを抱えてきたか、爆発します。


そのゆかの姿をみて、ゆかが嫌になったのは二路の在り方、生き方ではなく、

それを肯定していたはずの自分がいつの間にか多数派の価値観に侵されて、

自分で自由な生き方を認められなくなった現状なんだと思いました。

私もここ数年、同じような閉塞感を抱えて生きていたので、こうしてドラマになっていることでその気持ちを代弁してくれた気がしてとてもすっきりしました。


こうあるべき人生などない、

人を型にはめて否定したり蔑む人は

そうすることで優位を保つことでしか

自分の存在意義を確認できないだけなのだろうと。

おそらく、その価値観は永遠に交わることがないからお互い様なのだろうけど、

せめてあまりその雑音に心を乱されることが無く生きていきたいと思う今日このごろ。


…娘役の女優さん、とても可愛い子でした。

娘としても、世間の価値観に翻弄されて、

でもしっかりと自分を持っていて、

素敵な家族。理想を見た気がしました。