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銀座 壮石 新

~Marvla TINDO×銀座 壮石 新:スロヴァキアワインと江戸前鮓が出会う夜~ を開催しました

2020.02.17 09:00

一昨日の2月15日(土)の夜に、スロヴァキアを代表する造り手の一つであるMarvla TINDO(マルヴラ・ティンド)のVladimir KunyとMartin Danielicにご来店いただき、「スロヴァキアワインと江戸前鮓が出会う夜」として、メーカーズディナーを開催いたしました。

https://www.soseki-arata.com/posts/7717624


当店の岡田と同じくオーストリアワイン大使を務め、自然派ワインに造詣の深い、築地場外市場「酒美土場」の岩井穂純さんにもお越し頂きました。


Marvla TINDOのMartin Danielicさんの解説に合わせて、岩井さんは自然派ワインを得意とされる視点から、そして、私、岡田も食事とのマリアージュの観点でサポートさせて頂きました。


当日は、彼らを代表する下記の5つのワインをお出ししました。


・Sedimental NV (泡:ペットナット)

・Pesecka Leanka(白)

・VELTLIN z ELENY(白)

・SKIN(オレンジ)

・Frankovkamodra(赤)

以前は、ハプスブルク帝国の一帯であったこの地では、オーストリアと同じ品種が地場品種として栽培されています。VELTLIN z ELENYは「グリューナー・ヴェルトリーナー」、Frankovkamodraは「ブラウフレンキッシュ」です。

同じ地場品種を使っていても、Marvla TINDOはスロヴァキアの気候、そして、この地特有の火山灰質土壌といったテロワールを表現するため、自然派でかつ、オーストリアの典型的な醸造方法とは異なったアプローチでワインを表現しています。


彼らのワインは、筋の通った酸、優しいうま味、そして、綺麗なミネラル感が特に持ち味で、このワインが美味しさをより引き出してくれるであろう、会席料理と江戸前鮓のコースを合わせてご提供させていただきました。


和食の出汁のうま味、食材の繊細な味わいを引き出し、また、筋の通った酸などが、柑橘のようにアクセントをつけたりと、とても会席料理と江戸前鮓に寄り添うワインでした。


生産者のVladimir Kunyさんも「ご自身のご祖父様までは和食などは口にしたことが無く、このような生の魚や繊細な食事に自分たちのワインが合うなどは想像もつかなかった。

でも、今日の料理や江戸前鮓に自分たちのワインが非常によく合うことを感じて、本当に嬉しく、また驚いている。」と仰っていました。


個人的には特に、「鰯の山椒焼き」にPesecka Leanka(白)のマリアージュが特に秀逸で、脂の乗った鰯の甘みと、軽い醤油の風味にワインを合わせると、そのうま味が口に広がり、長い余韻となって表れていました。


また、VELTLIN z ELENY(白)は彼らの畑のテロワールに合わせて、スキンコンタクトを2週間行うことで、フレッシュなグリューナー・ヴェルトリーナーとはことなる、土地のテロワールにあわせたものにしていて、とてもうま味とミネラルを感じる仕立てになっていました。


Frankovkamodra(赤)は、オーストリアの緊張感のあるブラウフレンキッシュとは異なり、残糖感、酸味、綺麗な赤系果実のフレッシュさに、軽い熟成感という複雑ですが、優しい味わいというのが、非常に特徴的で、料理全般に寄り添っていました。


自然派というと、臭い、濁っている、独特な風味などの言葉が聞かれることが多いですが、きちんとした自然派ワインはそういうものではありません。

Marvla TINDOの造る自然派のワインは、筋の通った酸、優しいうま味、綺麗なミネラル感というまさに正調でテロワールを表現する素晴らしいワインでした。


今回の会にご協力いただいた、

・Marvla TINDO:Martin Danielicさん、Vladimir Kunyさん

・Vins d’Olive:エルクーリ・スヘイルさん

・酒美土場:岩井穂純さん

にこの場を借りて心より感謝申し上げます。


当店では今後も、江戸前鮓、会席料理とのマリアージュという観点で、注目する造り手のワイン会などを定期的に開催してまいりたいと思いますので、ぜひ、今後ともどうぞよろしくお願いします。


鮓&ワインおーじ