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なるさ 療育学習室

環境調整について私論

2020.02.23 11:40

環境調整とは「してほしい行動を起こしやすくする工夫」「問題行動を起こさせないような 工夫」です。 



起こしやすくする工夫の例

・朝、気が散って着替えができない⇒着替える場所をパーティションで区切る

・遊ぶ範囲が広すぎておもちゃの片づけができない⇒遊ぶ場所を決めておく

・園での朝の集まりで座る場所が分からない⇒座る場所にシールを貼る


起こしにくくする工夫の例

・室外へ勝手に出て危険⇒ドアにロックをかける

・食事中、席を立つ⇒お父さんとお母さんの椅子で挟んで座らせる

・遊び時間に特定の友達をたたく⇒別々の部屋で遊ばせる


環境調整は行動を起こしやすくする、起こしにくくする工夫をすることです。個々に合った 方法が適切です。

先日、伺ったある施設(児童クラブ)では上手に環境調整をされている様 子をうかがいました。写真にあるように、本棚で着席場所を区切ってあります。この区切り 方は子どもの様子を観察しながら、決めていったようです。多動傾向のお子さんもいるため、 学習する場ではオープンなスペースを減らしたとのことです。また、素晴らしいのはすごく 刺激に弱いお子さんには個別の机を用意されたようです。 


実際、多くの学校や保育所、幼稚園、施設によっては、個々に合わせることが困難、または それができないということがあります。理由は「他の子供が気にするから」「別にするとか わいそうだから」ということです。 

環境調整の視点からすると、個々に配慮して必要な物理的構造を作ることは排除でもかわいそうでもないと考えています。もちろん、個別にしてお子さんが荒れるようなことがあれ ば別ですが、そうでなければ、過ごしやすい、そして能力を伸ばしやすい場面を作ることは 必要です。 


先日、うかがった施設の個を大切にしている環境調整に感動して今回、報告させていただき ました。