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Me and Songs

シェリル・クロウ #1 / 超豪華ゲスト陣と今のアメリカについて

2020.02.25 06:30

90年代のデビュー以降なんと9つもグラミーを受賞し、昨年11枚目のスタジオアルバムを発表したシェリル・クロウ。


このあり得ないほど豪華なゲスト陣を迎えたアルバム、彼女にとって最後のアルバムになるとか!



シンガーとして、それ以上に一人のアメリカ人・二人の男の子の母としてのシェリルの顔が垣間見えるインタビューです。


I: インタビュアー

S: シェリル


豪華ゲスト陣について


2:25~


I: リストにずらりと並ぶコラボしたミュージシャンについて話したいんだけど。


スティーヴィー・ニックス/ キース・リチャーズ/ ジョー・ウォルシュ/ クラプトン/ スティング etc...



制作前からこのような多くのミュージシャンとのプロジェクトにしようと思っていたの?それとも自然にこういう形に展開していったのかしら?


S: 完全に自然な流れね。


まずは(カントリー歌手&俳優の)クリス・クリストファーソンとのセッションから始まったの。



彼が以前認知系の病気だと診断された(のちにライム病だと判明)ことは広く知られていると思うんだけど、そんな状態にある25年来の知人と一緒に制作するということは、一人のソングライターとしては大きなインスピレーションになったわ。


あと、彼がそんな状態にあっても、音楽と脳・人間的本質は繋がっているんだ、と気づいたことも素晴らしかった。


そのセッションを終えてから、「自分のキャリアを通してインスピレーションをくれた人達や友人との関係性を形にしたい」と思うようになったの。



それがアルバム全体を通してのスタイルになるのは、*故ジョニー・キャッシュとの作品が仕上がって初めて見えてきた感じね。


(*ジョニー・キャッシュが生前に残していたシェリルとの共作を再アレンジし、今回収録した)



社会の分断


4:27


I: 私としては、この作品全体に通じるコンセプトがあるようには思えなくて、逆に楽曲のスタイルはヴァラエティに富み、注目すべき歌詞の内容がたくさんあるように聞こえるんだけど。


私が最初に聴いて飛びついたのは、”Story of Everything”だったの。今この時代の懸念、銃犯罪や政治的分断なんかを問うてるのよね?


なぜこのメッセージを今、外に向けて提示しなければいけないと考えたの?



S: 私にとって、この作品を語る上で感情的にならないようにするのはとても難しいわ。私にはまだ小さな子供が二人いるんだけど…


私が幼かった頃、60年代後半から70年代にかけて、アメリカでは社会的な混乱が起きていたのを覚えているわ。



もちろん、その後も様々な時代の移り変わりを見てきたわけだけど、今ほどアメリカ市民がお互いに対立しているのは見たことがない。


家庭の食卓でさえ分断されているじゃない、大統領の手によって。


これは私にとって本当に胸が痛むの。私は二人の息子に対していつも教えているのよ。



真実の重要性、お互いが思いやりを持って接することの大切さ、他人と全ての面で意見が一致しなくても対話を続けられるということとか…


曲を作っている間に、私はこれをスタジオに持ち込まずにはいられなかったの。



もし、あなたがこの曲を気に入らなければ、途中で切り上げて次の曲へ進んで欲しい。でも、何か小さくとも皆の心に響くものがあれば、と願っているわ。


続く…


今回シェリルが言及した曲はやはりテーマが重いだけに、個人的にはあまりピンと来なかったのですが、それ以外のアルバム曲では素晴らしいものもありましたので、次回以降ご紹介したいと思います!