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点と___web

今週のお題:カラオケに行きたい人(豊島)

2020.02.22 09:52

こんにちは!このところ暖かい日も多く、ところどころ花の蕾がほころんで春が近づいてきたことを感じますね。こないだ千葉で買ったフキノトウを天ぷらにしていただきました。フキノウトウの天ぷら、初めて作ってみたけど花が咲いたみたいな形になってかわいかった。実は数週間冷蔵庫で放置してしまってどうかなと心配だったのですが、ちゃんと春の苦みでしたー。


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タイトル案、ステイとかあるんだ…(笑)これはもはやタイトルを模索することも企画の一つなのかもしれませんね。点との実験題とか??


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さて、今回もらったお題は「カラオケに行きたい人」です。ほんとは今回こそフィクションじゃなくエッセイ的なものを書こうとしたのですが、全然面白くなかったのでやめました。これが面白いのかはわかりません!気楽に書くことが大事と思ってやります〜


「カラオケに行きたい人」


カラオケに行きたいなと思いながら空を眺めてたら、オリオン座の、右上の門っちょのとこにある星が突然暗くなった。

雲がかかったのかな?それにしてはピンポイントすぎるよな?

と、思っていたら、そっからなんかがこっちに向かってきてることに気づいた。

ピューって感じ。ピューって、なんかがこっちに来てる。なかなかのスピード。


あ、やばい。あれ、マイクだわ。


マイクが、コード付きのマイクが、アイスクリームでいうところの先端部分をこちらに向けてピューっと迫ってきていた。


そのときにあたし、コートの肘のとこに、めちゃでっかい枯れ葉がくっついてることに気付いて、でそれとろうとしたら葉っぱカサカサすぎて砕けて、あたしのコートフワフワ素材だから除去するのめちゃ大変で、ついついそっちに気を取られてしまった。


で、気づいたら目の前にマイクがきてた。


空のオリオン座の門っちょと、尋常じゃなく長いコードがつながったマイクは私の目の前でプラーンと宙に浮いてる。逆さまで。


宇宙人からの贈り物かな。

コードレスにはできなかったのかな?

てか宇宙人、Bluetoothとか知ってるのかな?


とりあえず、カラオケに行きたい私に宇宙からのプレゼントみたいなので、あたしはマイクを手にとった。


・・・・・・。


10秒の沈黙。・・・あ、なるほどおっけい。伴奏とかは流してくれないのね。

だからあたしはアカペラで歌った。大きな声で歌った。


曲は大黒摩季の「ら・ら・ら」。これ一択。


「きょぉうも あっしたもあなたにぃ〜あえぇない〜ぅぃ〜」


あたし歌い方に癖あるってよく言われる。だけどそんなの別に気にしない。外だし。


そうこうしてるうちに、マイクを持ってるわたしの体はいつの間にか宙に浮かび上がっていた。どんどんどんどんオリオン座の右上の門っちょに引っ張られていく。大黒摩季の「ら・ら・ら」と共に。


すごいなと思ったのは、マイクを持つ手の角度はキープできてるってこと。よく子供向けの絵本とかである、風船持ったら空飛んじゃったみたいな?あぁいう体勢じゃないの。

もう、さもカラオケボックスで歌ってるかのような、自然な手の角度であたしは空に向かってる。手の筋肉、思ったより強いんだな。


ら・ら・ら終わったら何歌おう?

てか上つくまでどんくらいかかんだろ?何曲分かな?まぁこの感じなら数時間はかかるかなー。でもあたし一人でフリータイムとかやるし、いけるか。


あー…やば。お茶、バッグの中に置いてきちゃった。喉枯れそー。あたしマイクは両手で持つ派だから、あのとき手放してしまったバッグは今遥かかなたの地面です。


まぁいっか。枯れたら枯れたでそのときだな。どうせ明日仕事いけそうにないし。これからどうなるのかよくわからんし。あ、てかそもそも宇宙空気ないから音伝わらないじゃん。ね。


あ、そか。息、どうなんのかな?うん・・・ま、・・・。


あたしは、青春時代をともにした名曲たちをひきつれて、いま、ひとり、宇宙へ向かっているのです。(終)

蕗の薹の天ぷら、油節約のため小鍋で作成。


つぎのお題は「雨上がり」にします!