化石。
生物の骨は時間と科学作用により化石になる事がある訳ですが、
さすがに化石になるにはまだ早い「Auto-D」搭載車が発掘&持ち込まれました。
オートDと聞いて「あ、懐かしい」と思える人が一体どれだけ居るのでしょう?
シマノの内装変速を速度センサ&アクチュエータでコントロールする自動変速で御座いまして、
走り出すと「ピコッ!ピコッ!」という音と共に変速する様に未来を感じさせる所こそあったものの、
価格の割に「これは」と思わせる点も無かった為か、早々に滅亡致しました。
でこのオートD、電池に高価なカメラ電池を用いていた事から電池切れと共に「もうええわ」と放置されるパターンが多く、
放置されていたモノを久し振りに乗るか、と引っ張り出して来た時には基盤が腐ってうんともすんともってのがあるあるあるある。
まぁしかし自動変速である事に拘らなければですね、そもそもが普通の内装システム+αな訳ですから、
「+α」の部分を撤去してやれば再度自転車として活躍させてやれるんじゃないの?と思ったり。
ワイヤを巻き上げるアクチュエータを撤去したら、代わりに手動変速機をば。
因みに今回のは「よりによって」な内装4段モデルで、専用シフターはとうの昔に廃盤になっておりますがゆえ、
代わりにそこらに転がっていたサムシフターマウント&フリクションレバーでトライ。
引き量足りるか?操作性は満足できるか?と若干不安を抱えつつも産むが易しで取り付けてみると・・・、
どうした事でしょう!まるで内装4段専用レバーなのではないかと思えるほどにナイスマッチ。
「山場は越えた、あとは悠々下るのみ」と思っていたけど甘う御座いました。
アクチュエータを撤去した分、変速動作部の埋め合わせをしてやる必要があるのですが、
なんか・・・ワタクシの知っている内装とチョッと違って・・・どうなってんの?状態に。
幸いな事に持っていた約20年前のパーツリストを引っ張り出して来て参照すると、なるほど、ほほぅ、
はっはー、インター4初期にはこういうモデルもあったと、そういう話ですか。
本日、また一つ知識が増えました。しかしこの知識が役に立つ日は二度と来ないでしょう。
と言いたい所ですが実家にあるんですよね、腐ったまま放置してあるオートD車両が・・・。
皆さんの近くにもあるんじゃないですか?オートDの化石が。