乞う狸
2020.02.25 12:12
終わらない、終わらない
いくらページを捲っても、終わりを知らぬ物語。
それは未知への探求か
無知なるわが身が知識を喰らわば、終わりが来ると思うているのか。
なんて滑稽、なんて哀れ。
知識を求める意味なぞ知らぬ、とうに意味など捨て置いた。
けれどどうして?
どうしてこの身は知らぬあなたを求めるの?
霞がかった記憶の底に、
誰かの優しい声が哭く
ああ、今日も活字の海へ潜ろうか
独り、
深く
狸妃、滞留