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距骨の観察

2020.03.01 22:19

アキレス腱をよく観察していると、足首をもった時だけでなく、足背や下腿部に手を当てた時もアキレス腱が緩む場所はあることに気がつきます。 


その線を辿っていくと、やはり経絡らしきものがあることに気がつきます。しかしそれは一般的な経絡図にあるような流れとは一致しません。ややずれたり、大きくずれる場合もあります。

ということから、経絡らしきものという表現の仕方をしてみました。 

手首や足首に影響する経絡らしきものは、全身に広がっているようです。


例えば足首の前側、内側、後ろ側、外側という大きな区分でいえば、(便宜上)前内側の異常の人が圧倒的に多く、(2020年2月28日現在)それが膝の前面の方に繋がっています。つまりこれは脾経に近い経絡らしきものです。

このような観察ができると、やはりこれは、脾経だと思ってしまうかもしれませんが、確定したくはないので、保留しておきます。 


なぜなら、足先の足背の方を調べていくと小指側の方に変化していることがあるからです。 つまり、足首から足背は、脾経の通りに進むのですが、突然小指側の方に変化する時もあります。

これでは明らかに胃経からズレています。 また下腿の前面を通ると言っても、教科書に書かれている脾経より、やや前側を通っていることが多いので、脾経だとはいいづらいわけです。 


もしかすると本当の脾経というのは、一般的に書かれている経絡図よりも前側を通るのかも分かりません。また体幹では胃経に近いところをとおって、咽から鼻あたりに直結します。胃経と脾経が絡んだような走行です。明らかに一般的な脾経の走行とは違うので、脾経とは断定しづらいと思います。 


そもそも経絡における脾経とは、明確な存在があるのだろうか? 

という疑問を持った方が良いのではないかと思います。経絡には、以前から私が言っているように幅があり、蛇行もします。ただ、イメージを教科書の経絡という切り替えを行うと、その幅が減少し、線状になってきます。あきらかに経絡は意識によって変化するということだと思います。


このあたりがとても難解で面白いところです。術者の意識によって身体は変化するからベテランと初心者では、経験と思考のキャパシティが違うので、経絡や穴は捉えにくいと言えます。

しかし、初心者であっても思考を変えれば変化して欲しいのです。というか、そういうことを意識しながら経験を積まないと何十年やっても同じということです。


ここで一番の問題点は、足首と関係するという条件がついている訳です。つまり足首から見た経絡らしき流れということです。

この意味がわかると経絡という意味がもっともっと深くわかると思います。