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縁起でもない話をしよう会

【開催報告】縁起でもない話をしよう会@喜入 with朗読 vol.3(善行寺)

2020.02.24 10:00

【縁起でもない話をしよう会@喜入 with朗読 vol.3(善行寺)】

朗読が空気を作り、「縁起でもない話」を地域でしっかり味わった会。

「空気感」を中心にレポートします。

今回のコアメッセージ「自分の価値観の共有をしよう」。

ーあなたにとって「縁起でもない」とはどういうことですか?からスタート。

そこから、「人生」→「人生会議」→「死」の流れで考えていきました。

死と向き合わないから人生の最終段階における医療も相談をしていない、日本。

これから最後まで自分らしく生きるためにはどうしたらよいのか?

それは、自分の価値観を大切な人と話すこと。�胃瘻や人工呼吸器よりも、自分の価値観を共有する大切さを繰り返し繰り返しお伝えしました。肺癌StageⅣの方の動画で一旦休憩。重い空気感だったので、休憩なのにほとんどの方が話をしていない…

そんな休憩時間にピアノ演奏「古時計」。ここで思い空気感をフワッと、穏やかにしていきました。

その後に浜本麗歌さんが宮沢賢治「永訣の朝」を朗読。

ピアノの音と共に奏でられるその詩に何度も登場する「あめゆじゅ とてちて けんじゃ(雨雪をとってきて)」。何もしてあげられないと悩む兄に頼みごとをすることで、少しでもその後の悲しみを和らげたかったのか・・・その言葉がきっと脳裏に染みついているのだろう、と朗読を聴きながら思いました。前日に詩を読み込んで泣いていましたので、当日は泣かずに済みました(笑)。

この詩を初回で聴いたときにもびっくりしましたが、詩をより理解しようとするととても深いようで、どう理解するかの論文も出ているようです(「永訣の朝」におけるいくつかの疑問点について https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/…/2115/…/1/16_p175-191.pdf)。理解が深まるとまた面白い!

今回はそのまま感想を話し合ったあと、グループで「がんと診断されたあと過ごす場所」について話し合いました。

そうなったら痛みはどうなる?家族は?そもそも家に居られるの?

色々な背景をイメージしながらも自分事として、話し合っていました。

ある方はおっしゃいましたー「家がいいかもしれないけど、家族に弱いところを見せたくない。強い父親像でいたい。だからこそ決められない」。

これに対して、私はこう答えましたー

「今回決めることが目的ではありません。ここで決めても、きっとまた気持ちは変わります。大切な事は「自分の価値観を共有すること」。家か施設か病院かではなく「俺は(私は)、こう思っているんだ・こういうことを大事にするんだ」と大切な人と共有をしておくこと。そうすれば、きっと間違いない選択をすることができると思います。」

話が出来て良かったけど、きもちがちょっと落ち込んでしまったところに、再度麗歌さんから「雨ニモマケズ」を全員で朗読。

どんな人になりたいか?をイメージしながら「そんな人に私はなりたい」と全員で声に出ししたとき、会場全体の空気感が一気に明るくなるのを目の当たりに。

死について考えるときの空気や、会終了の時には明るい空気に変えていく、この朗読の持つ力にただただ驚いたこの会でした。

無機質な会議室ではなくお寺という会場だったからこそ、お互い気持ちを込めて話すことができていたのかもしれません。素晴らしい会場のセッティング、愛子さんありがとうございました!

次回縁起でもない話をしよう会は お盆が終わった9月。

是非お楽しみに!

※新型コロナウィルス感染の問題もありましたので、・入場時に手指消毒・マスク着用・会の途中で換気を行うなどの対応を行なっておりました。今後流行が鎮静化することを祈ります。