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砂糖の特徴や特性

2020.03.01 14:45

COOKIERUSHのツルスベ生地の材料と配合について興味を持ってくださっている方、すでに作ってみてくださった方、ありがとうございます!


レシピをお伝えすると、ご自身の決まったレシピがある方は、「これを使うとは!」と驚かれる方も少なくはありません。


アイシングクッキー用として適した生地となるように、材料の特徴や特性を考慮した上で、それらをバランス良く合わせたレシピになっています。


生地を作る時には「材料同士を合わせるとどうなるか」ということを考えるのも大きなポイント。

だからこそそれぞれの材料の特徴や特性を理解することが大切になってくるわけですよね。


そういう訳で今回は、大切な役割を担うお砂糖について皆さんとお勉強していきたいなと思います。


砂糖は甘みを与えるだけが仕事ではありません。

他にも重要な役割があります。


ですから、甘みを抑えようと思って簡単に減らしてしまうと失敗の原因にもなるため、注意が必要です。

ではどのような重要な役割があるのか見ていきましょう。


  1. サクサク感やしっとり感の食感
  2. 焼き色を付ける
  3. 酸化防止
  4. 乳化させやすくする


他にもいくつかありますが、4項目を抜粋して挙げました。


見るからに大事な役割ばかりですね。

お砂糖無くしては成り立たないということは、これで一目瞭然です。


それでは、1〜4のそれぞれをもう詳しく見ていきます。


1.  サクサク感やしっとり感の食感

ケーキは砂糖が少ないと、しっとりしません。

クッキーは砂糖が少ないと、サクサク感が損なわれます。


それだけでなく、もろくなり割れの原因にもなります。

なぜなら砂糖は分子の結合を助けているので、砂糖が少なく分子単位での結合が弱いともろくなってしまうのです。


私のツルスベ生地に使用する砂糖の分量は、アイシングクリームの甘さを考慮して甘さ控えめにしつつ、上記をも損なわないバランスの良い分量となっています。


2.  焼き色を付ける

これは俗に言う、メイラード反応です。

トーストやおせんべいの焼き色、ご飯のおこげなどもメイラード反応によるものです。


アミノ酸やタンパク質と糖が結びついて化学反応を起こすと褐色物質を生成します。

砂糖が多いと焼き色が付きやすく、少ないと焼き色が付きにくくなるのです。


そしてこのメイラード反応は、焼き色を付けるだけでなく香味成分も生成するので、旨味にも大きく関係してきます。

ということは、ちょうど良くメイラード反応が起こっていたほうが美味しくなると捉えることができますね。


3.  酸化防止

バターの風味は砂糖によって酸化を防ぎ守られています。


油は空気中の酸素と結合すると劣化します。

油の中の水分が砂糖と結合すると、酸素が溶け込みにくくなり、そのことが酸化を抑えてくれるのです。


作っているアイシングクッキーはもちろん酸化防止剤などの添加物は入っていませんから、砂糖のこの働きはとても頼りになりますね。


4.  乳化させやすくする

バターに砂糖を合わせることで、バターと卵が乳化しやすくなります。


乳化とは、油(=バター)と水(=卵)が混ざった状態のこと。

油と水って混ざりにくいですよね。

ですから、砂糖の乳化を助ける働きはとても重要なのです。


このことは生地を作る手順にも関係してきます。

生地を作る時に、バター→砂糖→たまごの順で入れていきますが、その順番にしていることにはしっかりと理由があるのです。

もしバターに砂糖を入れず卵を合わせたら、それは油に水を入れるようなもの。

乳化させることは非常に難しくなります。


乳化がうまくいかないと、口溶けが悪く、キメが荒いので食べるとボソボソしてしまいます。

美味しい仕上がりには、しっかりと乳化させることが大切なポイントです。



ざっとですが、砂糖の特徴と特性をまとめました。

お砂糖がどれだけ重要な役割を担っているかお分かりいただけたでしょうか。


お砂糖を入れる理由は単に甘さを与えるだけではないのです。


味や口当たりは人によって好みも変わると思います。

特徴と特性を理解して、自分が作りたい生地を追求そして研究しましょう!