映画「パラサイト 半地下の家族」を観ました。
少し前に観ました「パラサイト 半地下の家族」。
友人たちが先に観ていて、みんな「面白かったよ!おすすめ!」と言ってくれていたので。
うん!本当にその通りでした。面白かった!
◎◎◎うっすらネタバレ注意◎◎◎
★群像劇として面白い。
余計な人が出ていなくて、チョイ役でさえもその後が気になる感じ…例えば序盤に出てくる、息子の友人の大学生とか、ラスト近くにちょっとだけ出てくる刑事や医者。
全員がキャラ立ってる感じがすごく良い。
★ファンタジーとして面白い。
ある瞬間からテイストがガラッと変わって第2幕へ、そして3幕へと続くんだけど、それまでの軽さというか、一種の能天気さ、都合のよさ、が「これは全部オモシロ作り話ですよ~」とあからさまに言ってくれているので、その後の展開に耐えられた気がします。
前半と後半のあまりの差に驚愕、みたいな感想がありますけど、これ、後半がアリ地獄的凄惨状態になっていくので、前半はあえての馬鹿話に徹したんだと思います。
そして、ラスト直前にもういっちょ、という感じで夢のようなシーンが挟まれますが…
このバランス凄いな!と(◎o◎)
「格差社会」がテーマの1つになってると思うんですが、この作品には、貧困から抜け出すために愚直に頑張る的な人は出てこない。
そして、貧しい人たちから搾取する悪役としての富裕層も出てこない。
ずる賢くて海千山千の貧しい家族と、鷹揚で心の優しい裕福な家族。
2つの家族の間には全く反目はないのに、第3の家族が現れることによって、図らずもみんながみんな、エログロ、狂気も含んだ人間性むき出しで、結果、不幸の佃煮みたいな展開になります。
だけどその過程に、その人間性ゆえに互いを思いやったり、謝罪を口にするシーンが挟まれていて…
やっぱバランス!と思いました(☆☆)!!
人はどこまででも残酷になれるし、でも最後の最後のところでは、やはり踏みとどまるものなのだ。
あるいは行き切ってしまったしまったことを後悔し、懺悔する生き物なのだ。
そういう意味ではバットエンドではないと思うのですが。