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泥濘

2020.03.09 13:43

内容(「BOOK」データベースより)

「待たんかい。わしが躾をするのは、極道 と半グレと、性根の腐った堅気だけやぞ」

疫病神シリーズの名コンビ、桑原と二宮が帰ってきた! 今度の標的は警察官OBが作る自称・

親睦団体の「警慈会」。老人ホームにオレオレ詐欺……。老人を食い物にする腐り切った警

察OBに二人は挑むが、二宮は拉致、桑原は銃撃を受け心肺停止になってしまう。

「おまえ、おれを脅しとんのか」「脅し? わしは値踏みをしてるだけや。おまえがどれほどの

ワルか、をな」「社会のダニが一人前のことをいうやないか。ダニはダニらしいに、女のヒ

モになるか、シャブの売人でもして食うたらどうや」「わしはダニかい」「ダニはいいすぎ

た。クズや、おまえは」警察OBのドンを相手に一歩も引かない桑原と二宮を待つ運命は? ド

ンデン返しに次ぐドンデン返しのスピード感がたまらない、疫病神シリーズ間違いなしの最

高傑作。



今回もラーメンからウナギまで食事のシーンがやたら多い。大阪のうまいもん食べ歩きの様

だ。警察官OBが老人ホーム経営やオレオレ詐欺に手を染めるという腐りきった事案だが二宮

と桑原の会話はいつも以上にキレており面白かった。今までのシリーズで一番2人の会話が面

白い気がした。前作より本も厚く(ページ数が多い)とても満足だった。

何と言っても今作は桑原が銃撃を受けて死線をさまようのだがそれを帯にも書いてあるのは

軽くネタバレみたいなものか。中々速いペースで続編が次々と出ているので正直ついていく

のがやっとだ。もう少し刊行ペースを長くしてほしい。でも次作が楽しみなのは言うまでも

ないが。