TOTO IV in 1982

アメリカンロックっていいなぁ。その典型がTOTO

英国のロックは階級社会の不合理を突いてくる。訴えるパワーがある。

アメリカの1980年代のロックは都会中の都会、摩天楼ひしめくクールさと貧富の差は厳しくあったけれど今とは違う構築の中の訴える音楽だ。

このアルバムがリリースされた1982年、私は奇しくもニューヨークで生活していた。そのNYの空気を吸い、その当時の日々の生活を否応なしに満喫していた。それで幸せだった。

そう思う。

英国系のQUEENは執拗に階級社会の矛盾を美しい重厚なコーラスと突き抜けるフレディーのボーカル、それを支えるブラインの甘く切ないギター、そそりたつベース、突き放すドラムス。このQUEENのロック的でもクラシック的重層の世界をそっと教えてくれたのは妻の柚香さんである。感謝、感謝のみ。

約20年使いこなしたJBLシステムがロック、ジャズはもとより、バッハ以前の世界からストラヴィンスキーやそれ以降のクラシックまでを網羅する。

音量的には小さな世界だけれど、質的にはかなり満足できる世界を目の前に展開してくれていると思う。TannoyからJBLへと誘ってくれた友の存在をありがたく思う。

今、新コロナウイルスで喘いでいるイタリア・ロンバルディア州の高品質スパークリングであるフランチャコルタを夫婦で乾杯しつつJBLに浸っております。