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人としても女性としても輝くことを意識させてくれた時間 - 第37代ミス弥富金魚 富山夏樹さん

2020.03.21 16:04

2018年4月の着任から2年。第37代ミス弥富金魚 富山夏樹さんの任期が終わろうとしています。

今回のインタビューは、ミス弥富金魚として活動した2年間を振り返って、弥富やご自身について思うことを聞いてきました。

(取材日:2020/3/8  スイーツカフェハルにて)

富山夏樹(とみやま なつき)さん 第37代 ミス弥富金魚


-- (コジロウ)約2年間の活動、お疲れさまでした。
写真で見るだけでも最初の頃と今ではぜんぜん違う印象がありますけど、まずは振り返ってみて「ミス弥富金魚をやってみて良かったな」と思うところから聞かせてください。

(富山さん)そうですね、この故郷の弥富のことを本当にたくさん知ることが出来たことですね。

歴史のことや名産のこと、海抜ゼロメートル地域ならではの防災対策のことなど、今まで住んでいただけでは知れなかったことも、活動を通じてたくさん教わりました。

金魚の歴史や早場米の話はとても勉強になりました。

金魚が名産なのはもちろん活動前から知っていましたけど、春祭りや日本一金魚大会で観るような品評会レベルの金魚をしっかり観ることは今までなかったので、そのようなレベルの金魚の良さは改めて感じたものです。

大きなお祭りや地域の盆踊りなど様々なイベントにもたくさん出席したので、「弥富にこんなお祭りがあったんだ」と記憶に残っています。

イベントに行くと、「なっちゃん なっちゃん」と気軽に声をかけてくれる方がだんだんと増えていって、それが嬉しかったですね。


このサイトでの就任当時のインタビューでも話したんですけど、せっかくミス弥富金魚になったのだから、今までとはちょっと違う「自分らしいミス弥富金魚」になりたいなと思って活動してきました。

自分らしい活動って難しかったんですけど、振り返ってみると「明るくて声をかけやすいミス弥富金魚」になれたんじゃないかなって今は思うんです。

-- 声をかけやすい、親しみやすいというところが、富山さんらしさなんですね。

正直言うと、「今はちょっと忙しいなぁ」というときに声をかけられることもありました。

でもどんなに忙しくても、私に声をかけて写真とかお話とかしてくれるお誘いは、絶対に断らないようにしていましたね。


ミス弥富金魚として活動していると、いつどこで誰に見られて、写真を撮られているのかわからない緊張感はありました。常に笑顔でいなきゃいけない。

でもそうやっていると、とっても素敵な写真がたまりました。コンテスト用のバッチリ決まった作品も素晴らしいです。それに加えて、一般の方も「こんな写真できたよ」とイベントのときに渡してくれるんです。嬉しかったですね。


-- 苦労の中にも楽しみがあるんですね。やっぱり「ミス」として活動し続けるのは、楽しいことだけではなかった?

苦しいと思ったことはなかったですけど、勉強しつづける日々でしたね。

人前で話すことが格段に増えました。イベントの開会での挨拶なら、季節の言葉とかそのイベントに対する意気込みとかしっかり話さなきゃいけないし、最後の言葉であれば、そのイベントをまとめるような感想を臨機応変に考えて話す必要があります。

藤まつりでは着物を着てお茶会がありますから茶道のお作法を知っておかないといけません。


防災の話とかは、市長や職員さん、団体さんから、イベントの休憩時間とか移動時間とか、間の時間で教えていただいて勉強することが多かったですね。イベント中はずっとニコニコして表舞台に立っていないといけないので、休憩とかの合間の時間が「学びの時間」でした。


そうそう、ミスの活動で着る「衣装」は、ミス弥富の井坂さんと一緒に選んで自分で用意しているんですけど、それは意外でしたね。

ある程度、市から衣装の決まりとか支給とかあるのかと思っていたんですけど、代々のミスの感性に任されているんですよ。

1年目は見た目ばかり気にした衣装で活動したんですけど、動きにくかったり写真撮影で使いづらかったりして、2年目は機能も重視して衣装を選びました。


また、2年目の衣装の色は「白」を選んだのですけど、これ今までのルールではご法度というか、春祭りの桜と重なるのであまり推奨されていなかったんですね。

でもチャレンジしてみたい気持ちがあったので、井坂さんと話をして白を選んでみたところ、とっても好評で、選んでよかったなと今は思っています。

-- いろいろな方々とのつながりも増えましたか?

もちろん増えました。

たくさんの市内、市外のみなさんに会えましたし、「こんな方が市内にいらっしゃるんだ!」と驚くことの連続でした。

市長や市役所の職員の方々、商工会、議員さん、女性の会、ライオンズなどなど、ちょっと挙げだしたらキリがないんですけど、ミスになっていなければ絶対関われなかっただろうなと思う方々ととても気さくに話をしてもらえました。

1年目は「富山さん」だったのが2年目では「なっちゃん」と呼んでもらえることが増えて、フレンドリーに接してもらえることが心地よかったです。

小さな子どもたちに「なっちゃんと写真を撮りたい」と声をかけてもらったことも嬉しいことでした。自分が子どもたちの憧れになれているっていうことが実感できて。


あと、1つのイベントをやるためにこんなに多くの方が関わっているんだということを実感できたことも学びの1つです。市の職員さん以外にも多くの方が支えて、市の行事が出来ているんだなって思いました。


-- いよいよまた4月からは新しい第38代目のミス弥富が活動開始になるわけですけど、2年間やってみて、今後ミスを目指してみたいなと言う方に向けて、富山さんがおすすめするミスのポイントはありますか?

「迷っていたらぜひ!」ですね。ミスになって後悔したことは1つもなかったです。

でも正直、ミスに応募する気になる前は、「弥富のミスコン」と聞いてもピンときていなかったし、自分の中ではあまり憧れっていう感じではなかったんですね。

それが、先代のミス弥富 犬飼さんにお会いしたきっかけもあって、すっかりイメージが変わり、実際に応募してミスの活動をしてみると、とっても「憧れの存在として見られている」という実感がありましたし、それに応えるやりがいがありました。

人生の大きな転機になりますね。本当に、迷っている方がいれば応募することをおすすめします。


-- なる前と今の自分は変わりましたか?

2年前の自分とは本当に変わったな、成長したなと思います。

外見や言葉遣いなど表面的なことはもちろんとても気を遣いました。それ以上に、地元の知り合いが増えて、この弥富がとても好きになりましたね。

生まれ育ったこのコミュニティが心地よいし、上にも下にも世代の離れた方と関わることが出来ました。


そういう関わりの中で、「自分流のミス」になれて、気さくな関係ができたことが成長の1つです。

井坂さんと2人で「声を掛けやすいミス」ってなんだろうと考えて、お祭りで飴を配り歩いたこともありましたね。きんちゃんが描かれた可愛い飴。

-- 飴ちゃん配り!関西のおばちゃんスタイルですね!

ミス弥富っていうと「優雅」とか「清楚」とかイメージが強いと思うんですけどね、飴を配って話しかけに行ってたら、そのイメージがいい意味で無くなって、親しみやすくなるんじゃないかなって、そう考えて行動したんです。楽しかったですよ。


-- 自分の長所を生かした活動、すごくチャレンジをしてきたんですね。
ミスの活動や弥富が、「もっとこう変わっていけばいいのに」っていうところはありますか?

ミスに就任したとき、前任のミスさんからの引継ぎが無かったんですね。ずっと歴代そうだったようで。

そこに疑問を持ったので、私は井坂さんと一緒に「ミスの引継書」を作りまして、早速、次の38代ミスのお二人には引継いで説明してきました。

引継書には、ミスの活動として気をつけるポイントや、衣装選びのポイント、各定番イベントの流れだったり、イベントの中で食べたもの、市との連絡の仕方、移動手段などなど書いています。

-- 毎回リセットしてそれぞれの代の「ミス弥富」らしさが出るのもいいと思いますけど、引継いだほうが良いものもありそうですもんね。早速改善済みとはさすがです。


あとはそうだなぁ、出席してお見かけしてきた参加者は、全体的に高齢の方が多くて、もちろん高齢の方の出席は嬉しいことなんですけど、それはそれとしてもっと若い年代にも広がりのあるイベントになると良いなとは思います。


弥富のミスコンテストを続けていくためにも、ミスに応募するような年代の方への活動アピールを増やしたいですね。

学校行事、卒業式に行くとか、成人式で話をするとかもいいと思います。


-- ありがとうございます。富山さんご自身は、ミスの活動を終えて、今後はどうされるんですか?

今回の活動は本当に挑戦の連続でしたし、チャレンジが成功して得たものが多かったです。

こういうチャレンジしていく姿勢は今後の私生活でも続けていきたいですね。


もともと目立つことは好きなほうだったんですけど、成人を迎えたあたりでなかなかそういう機会もなくなって、抑えていた時期がありました。

その抑えていた気持ちに22歳でのミスの活動で再チャレンジできて、改めて人前で自分を出していく楽しさに気づけました。

これからも、やっていないことをやる楽しさを大事にして進んでいきたいです。

-- では最後に、ミス弥富金魚の活動を振り返ってみて、一言で表すと?

いやー、きっとそれあるんだろうなと思って考えてたんですけど。難しいなぁ。

・・・

・・・

人としても 女性としても 輝くことを意識させてくれた時間」ですね。


外見だけじゃなく内面も含めて、本当に「見られる」「映される」ということを意識して、姿勢を正して輝きを実感する2年間でした。


いままで本当にありがとうございました!

-- こちらこそありがとうございました、また今後のご活躍を楽しみに、また違う肩書でこの「弥富の人々」コーナーに登場してくださるのをお待ちしています。